2023 Fiscal Year Annual Research Report
脳梗塞に対する水素吸入療法の病巣到達経路解明及びヒト投与量シミュレーション解析
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18K15859
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
後藤 信一 東海大学, 医学部, 講師 (50770864)
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Project Period (FY) |
2022-12-19 – 2024-03-31
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Keywords | 水素 / 脳梗塞 / シミュレーション / 到達経路 / 吸入 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の実績:脳梗塞を作成した動物(マウス)において梗塞巣での水素濃度を計測した。健常マウスに比べ、水素濃度が低下傾向であることが明らかになった。しかし、マウスの呼吸数も同時に低下しており、純粋に血流のみの影響であるかどうかを判定することはできなかった。 シミュレーションシステムを改良し、血流の有無による水素拡散への影響を検討した。液相の移動速度は水素の拡散に影響を与えなかった。 全体の実績:マウスおよびラットの脳に水素電極を挿入して、水素を吸入させながら継続的に組織中の水素濃度を測定した。ピーク濃度の対数と気相からの距離をプロットしたところ直線に並び、仮説(水素が単純拡散で組織に到達する)を支持する結果であった。さらに、マウス・ラットともに同様の結果が得られた。この結果が血流の影響を受けないことを確認するため、脳梗塞モデルマウスで同様の実験を行ったところ、健常マウスに比べ、水素濃度の低下が観察された。本結果は仮説と矛盾する結果であったが、その後の検討で、脳梗塞の作成により、マウスの呼吸数が低下していることが判明した。水素濃度の低下が血流遮断によるものか、呼吸によるものかを切り分ける更なる研究が必要である。 シミュレーションの結果は距離と濃度の対数が直線に並ぶ仮説を支持する結果であったが、脳梗塞の有無による呼吸の影響は考慮できなかった。シミュレーション系では血流の有無により水素の濃度が影響を受けないことが明らかになった。血液に水素を運搬する物質がなければ、計測結果と合わせ、仮説を支持するものと考えられたが、こちらも呼吸の影響を考慮したさらなる研究が必要であることが判明した。
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