2018 Fiscal Year Research-status Report
Gut Microbial Leakage and Production of Trimethylamine N-oxide in Congestive Heart Failure
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18K15911
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Research Institution | Kobe City Medical Center General Hospital(First Clinical Division, Second Clinical Division, Third |
Principal Investigator |
北井 豪 地方独立行政法人神戸市民病院機構神戸市立医療センター中央市民病院(第1診療部、第2診療部、第3診療部, 中央市民病院, 医長 (10470204)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 心不全 / 心腸連関 |
Outline of Annual Research Achievements |
心不全の病態整理に関する認識は、心臓ポンプ失調に伴う血行動態の悪化が主病態という概念から、他臓器・他システムに様々な影響を与える内分泌臓器としての心臓の機能異常という概念に変わってきている。中でも、腸内細菌と心血管疾患の関連が注目を集めている。本研究では、1) 心不全患者に見られる低心拍出量あるいは静脈うっ血などの血行動態の悪化が、腸管透過性亢進による腸管バリア機能の低下に関与し、腸内細菌あるいは代謝物が体循環へと漏出することと関連があるかを検討すること; 2) 血行動態の悪化と腸内細菌の組成や機能が双方向に関連しているかを検討し、TMA/TMAOの産生にどのように影響するか、また腎臓による調整がどのように行われているのかを明らかにすることを目的とした。 本研究では、上記の目的を検証するため、入院加療を要する非代償性急性心不全患者において、心機能・血行動態指標と腸内細菌叢の変化、およびそれに伴うTMAO産生能を評価する。本研究に関して、病院内倫理審査会議による承認はすでに得られている。本研究では、同意が得られた対象患者の血液・尿・便検体を主な解析に使用するが、検体の処理・保管・保存、そして検体搬送に関して、院内・外での調整に非常に時間を要した。2019年4月より患者登録を開始する予定であったが、上記の研究準備が間も無く完了する見込みであり、患者登録開始は2019年7月からの見込んでいる。目標症例の200例に到達次第、データ解析を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、入院加療を要する非代償性急性心不全患者において、心機能・血行動態指標と腸内細菌叢の変化、およびそれに伴うTMAO産生能を評価することを目的としている。同意が得られた対象患者の血液・尿・便検体を主な解析に使用するが、検体の処理・保管・保存、そして検体搬送に関して、院内・外での調整に非常に時間を要した。2019年4月より患者登録を開始する予定であったが、上記の研究準備に時間を要したため、患者登録開始は2019年7月からの見込みである。本研究では、約200例の対象患者の登録を見込んでいるため、研究計画よりは6ヶ月程度遅れる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、入院加療を要する非代償性急性心不全患者において、心機能・血行動態指標と腸内細菌叢の変化、およびそれに伴うTMAO産生能を評価することを目的としている。病院内倫理審査会議による承認が得られ、研究準備も間も無く完了する見込みであり、整い次第患者登録を開始する。研究計画書に記載の検体解析である、糞便の16S rDNA解析はテクノスルガ社に依頼し、TMAO解析を行う液体クロマトグラフィーマススペクトロメトリ法は、米国ラーナーインスティチュートに依頼し、解析する予定で、検体処理・保管・保存、搬送法については初年度で確認できており、今年度で予定通り遂行する予定である。目標症例の200例に到達次第、データ解析を行う。
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Causes of Carryover |
研究計画がやや遅れており、支出の大部分に予定されている検体の搬送・計測などが使用されなかった。該当分は、今年度に繰り越し、研究の遂行とともに使用の予定。
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