2019 Fiscal Year Research-status Report
第3世代EGFR-TKI投与後のIGFシグナル関連分子の発現に関する研究
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18K15912
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
水柿 秀紀 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (40752689)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | オシメルチニブ耐性メカニズム / オシメルチニブ効果予測マーカー / Liquid biopsy |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺癌(NSCLC)患者におけるIGFシグナル関連分子の発現を検討するとともに、EGFR-TKIの治療効果および薬剤耐性に関わるEGFR遺伝子変異とIGF関連分子の発現相関を確認する。【対象】第1世代もしくは第2世代EGFR-TKI治療後に、病勢進行を来した20歳以上のEGFR遺伝子変異陽性再発・進行NSCLC患者かつ、Re-biopsyの結果、T790M遺伝子陽性の患者で第3世代EGFR-TKIであるオシメルチニブ治療の対象となる患者。【主要評価項目/副次評価項目】主要評価項目:①IGFシグナル関連分子の発現状況、②オシメルチニブ耐性メカニズムの探索的評価。副次評価項目:①奏効割合、病勢制御割合、無増悪生存期間、②その他の代替経路関連分子(FGF, PFGF, HGF経路等に関連する分子)の発現状況、③ctDNAを用いたEGFR遺伝子変異の評価 (T790M, C797Sなど)、④オシメルチニブ効果予測マーカーの探索【試験デザイン】多施設共同非介入前向き観察研究【試験方法】①Re-biopsyにてEGFR遺伝子のexon20 T790M点変異陽性の患者に試験説明を行い、同意取得後、登録する。②オシメルチニブを病勢進行もしくは忍容出来ない有害事象の発現まで経口投与を行う。③血中標的分子の定量およびctDNAを用いてEGFR遺伝子変異の【評価を行うための採血(liquid-biopsy)は下記3点で行う】①オシメルチニブ投与前(ベースライン):内服直前まで ②オシメルチニブ投与開始後:内服56日±7日後 ③病勢進行時もしくは忍容出来ない有害事象の発現時:72時間以内【治療等期間中の検査・評価項目】投与前、投与後56日(8週)±7日後、病勢進行後に採血を実施する。【予定登録症例数】30例
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年11月で症例登録は終了した。現在、検体とCRF回収を行っている。検体回収次第、解析を開始する予定ではあるが、現在のコロナ禍により解析に時間を要することが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
オシメルチニブに対する抵抗メカニズムを明らかにすることで、オシメルチニブ治療後の将来的な治療開発に対して貢献できる可能性がある。
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Causes of Carryover |
予定症例登録30例の集積が完了し、検体回収が完了した段階で、薬剤治療耐性と相関する血漿中および血漿中のエクソソーム内に存在するタンパク質群およびリン酸化タンパク質群を、LC-MSによって同定することを計画しています。2019年11年最終症例登録が完了したため、2020年度にこれらの解析を開始する予定であり、残額についてもこれらの解析に使用いたします。
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