2018 Fiscal Year Research-status Report
microRNA-223 derived from platelets aggravate podocyte damage in nephrotic syndrome.
Project/Area Number |
18K15982
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
宮園 明典 鹿児島大学, 医歯学域附属病院, 助教 (10795503)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 足細胞 / ネフローゼ症候群 / 血小板 / miR-223 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初ヒトの足細胞や血管内皮細胞を用いて実験を行う予定であったが、糸球体モデルを作成するにあたっては糸球体内皮細胞を用いるのが良いと考えた。糸球体内皮細胞はマウス由来のprimary cellが入手可能であった。micro RNA-223(miR-223)の塩基配列がヒトとマウスとで相同であることが確認できたため、足細胞も糸球体内皮細胞もマウス由来を用いることとした。マウスの足細胞であるE11 cell lineを購入し、product sheetに従って培養・継代した。E11細胞は温度感受性 SV40 large T antigenが導入されており、33℃で増殖して38℃で分化誘導される。継代にあたっては33℃でincubateする必要があったため、既存の培養器とは別に新規に購入した。実験に用いるにあたっては38℃でincubateして分化誘導させる必要があり、分化が完了して増殖停止するのに2週間から4週間を要するとされる。E11細胞を用いたこれまでの論文では37℃でも分化を誘導できたと記載があり、既存の37℃培養器で分化を試みたが4週間が経過しても増殖速度は変わらなかった。37℃では分化を誘導することができないと判断し、38℃での分化誘導を試みている。マウス糸球体血管内皮細胞(C57-6014G)も購入して培養・継代を実施している。 ネフローゼ症候群の病勢におけるmiR-223の関与を解析する目的でin vivoでも検証した。6週齢のSDラットにpuromycin aminonucleosideを静注してネフローゼモデルを作成した。ヒト巨核芽球性白血病細胞由来のMeg-01から回収したmiR-223を豊富に含有するExosomeの懸濁液を静注した群と生理食塩水を静注した群とを比較したところ、Exosome静注群では尿蛋白/Crが高値であることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
足細胞のE11 cell lineは継代するのに33℃、分化誘導に38℃で培養する必要があり、新規に培養器を購入する必要があった。マウスの糸球体内皮細胞はPrimary Cellであり、継代後に大量保存する必要があった。添付文書に記載されている保存液(Cold Freezing Media)を購入してから培養を開始する予定としたが、海外から輸入する必要があり培養を開始できるまでに1か月を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
E11の分化誘導に最低2週間を要する。実験ごとに分化させていては相当な時間を要するため、大量に継代させたE11をまとめて分化誘導させる。並行して糸球体血管内皮細胞も継代させ, E11が分化したら速やかに大量に共培養して実験できるように工夫する。
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