2020 Fiscal Year Annual Research Report
Soluble urokinase receptor; a new diagnostic and therapeutic biomarker for nephrotic syndrome
Project/Area Number |
18K15988
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
藤本 圭司 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (30460364)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 可溶性ウロキナーゼ受容体 / 原発性ネフローゼ症候群 / 蛋白尿 / 腎機能予後 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、原発性ネフローゼ症候群(NS)において、尿中可溶性ウロキナーゼ受容体(suPAR)レベルと尿蛋白量との相関性を示すとともに、免疫蛍光染色実験においてsuPARによって活性化されるβ3インテグリンの染色強度が、先行研究で報告されている糸球体ポドサイトよりも近位尿細管上皮細胞に強いことを初めて示した。さらに、近位尿細管上皮細胞のβ3インテグリン染色強度は、正常コントロールおよびステロイド反応性の良い微小変化型ネフローーゼ症候群では弱く、ステロイド治療反応性の悪い膜性腎症、巣状分節性糸球体硬化症ならびに膜性増殖性糸球体腎炎では強いことを示した。以上から、suPARによる原発性ネフローゼ症候群の蛋白尿発症機序として、糸球体ポドサイトβ3インテグリン活性化による糸球体係蹄蛋白透過性亢進以外に、近位尿細管上皮細胞における蛋白再吸収障害に関与していることが示唆された。 現在、原発性NSにおける腎機能予後予測の有用な臨床指標は尿蛋白量のみであり、日本腎臓学会のガイドラインにおいては、免疫抑制療法開始6か月後に不完全寛解Ⅰ型以上に改善するか否かという指標が重要視されている。本研究は免疫抑制療法開始後2カ月間の血清suPARレベルの変化量(Δs-suPAR)が末期腎不全のサロゲートマーカーである血清Cr値1.5倍化の予測因子であることを示した。以上から、Δs-suPARは原発性NSの腎機能予後を早期に予測する臨床マーカーとなりうると考えられた。
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Research Products
(3 results)