2020 Fiscal Year Annual Research Report
The role of PAR2 and autophagy in CKD-related atherosclerosis
Project/Area Number |
18K15993
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大江 佑治 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (00791980)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 慢性腎臓病 / 動脈硬化 / 血液凝固 / 内皮障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
慢性腎臓病において血管内皮が障害され,血液凝固が亢進している.プロテアーゼ活性化受容体2(Protease-activated receptor 2, PAR2)は血液凝固因子によって活性化され、炎症を誘導し、種々の疾患の増悪因子である。また近年PAR2がmTORの活性化を介してAutophagyを抑制することが明らかになっている。本研究は慢性腎臓病関連動脈硬化症・血管石灰化におけるPAR2、Autophagyの役割を明らかにすることを目的とし、研究第3年度は以下の検討を行った。 アデニン腎症と高リン食を組み合わせて、大動脈石灰化や炎症性サイトカインやautophagyマーカーを解析したもののPAR2欠損による変化を認めなかった。解析に使用したC57BL/6J系統マウスは血管石灰化に抵抗性であり、表現型の差を十分に評価できなかった可能性が考えられた。内皮障害は血液凝固を亢進させる。そこで内皮障害を背景に重症化する血管石灰化モデルを作成するため、内皮型一酸化窒素合成酵素欠損(eNOS)マウスとアデニン+高リン食を組み合わせた新たな疾患モデルを作成した。eNOS欠損により大動脈や腎におけるカルシウム沈着が悪化し、それらと炎症や血液凝固、酸化ストレスが関連していた。このモデルを用いて引き続き血液凝固、PARの血管石灰化における役割を解析していく。一部の成果が学術誌にアクセプトされた。
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