2018 Fiscal Year Research-status Report
電解質・体液バランスから見た慢性腎臓病の筋委縮のメカニズムの解明と治療法の開発
Project/Area Number |
18K16003
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
山崎 大輔 香川大学, 医学部, 協力研究員 (50814216)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 食塩 / 腎除神経 / 筋委縮 / サルコペニア |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、腎除神経が電解質・体液バランスに伴う筋萎縮を抑制するメカニズムの解明、またマウス以外の種族や別の病態モデルでも同様の現象が起こるかを検討し、その基礎研究をもとに、主に高血圧・腎臓分野において学会発表した。また論文については現在作成中である。今年度の補助金は、主に上記の研究を遂行するための試薬・機器の購入費に当てられた。
(1) C57/B16J (B6) マウスでは、食塩負荷に伴って肝臓の尿素産生および体重減少が認められるが、腎除神経を行ったマウスでは、この現象が認められない。一方、B6マウスにおいて肝臓の交感神経を切断しても、食塩負荷に伴った肝臓の尿素産生および体重減少を抑制することができなかった。上記の結果から、腎除神経は肝臓の交感神経を介さずに、食塩負荷による肝臓の尿素産生および体重減少を抑制していることが分かった。 (2) Dahl食塩感受性ラットにおいて、腎除神経が食塩負荷に伴った体重減少を抑制することを確認した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の申請時の計画からはやや遅れているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
筋肉における尿素産生が、慢性腎臓病における筋委縮の原因であることを尿素の産生酵素であるアルギナーゼの阻害薬や筋特異的アルギナーゼ欠損マウスを用いて検討する。慢性腎臓病モデルに対して、腎除神経処置を施し、食塩負荷に伴う肝臓の尿素産生や体重減少の推移を検討する。
|
Research Products
(4 results)