2019 Fiscal Year Annual Research Report
Cell adhesion molecule 1 (CADM1) is an independent prognostic factor in patients with cutaneous squamous cell carcinoma
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18K16071
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
佐々木 奈津子 産業医科大学, 医学部, 助教 (70745405)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 細胞接着因子 / 皮膚悪性腫瘍 / 皮膚有棘細胞癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
CADM1/ TSLC1は免疫グロブリンスーパーファミリー細胞接着分子で、腫瘍の進展に寄与していること、さらに重要なこととしてほぼ全ての上皮、神経細胞、マスト細胞で発現しており、より多くの悪性腫瘍をカバーできることが期待されている。非小細胞肺癌をはじめとした様々な固形腫瘍では、腫瘍進展に伴う同遺伝子の発現消失もしくは低下によって、CADM1/ TSLC1による腫瘍間の接着因子機能の喪失につながり、転移など腫瘍細胞の進展が生じると考えられている。一方、成人T細胞性白血病リンパ腫(Adult T cell leukemia/lymphoma: ATLL)では、固形腫瘍とは異なりCADM1/TSLC1の発現の実験的な抑制がATLL細胞の浸潤を抑制することから、CADM1/TSLC1がATLLの浸潤促進因子として働く可能性が示唆されている。各腫瘍の特性により、CADM1/TSLC1は腫瘍の進展もしくは抑制のいずれかに働き得ると考えられるため、治療の標的分子の一つとして期待されている事から、各腫瘍におけるCADM1/TSLC1の特性を捉えることは、非常に重要な研究と考えられる。しかし、皮膚悪性腫瘍におけるCADM1/TSLC1の役割については多くの点で不明であった。 我々は、これまでに免疫染色とRT-PCR法をもちいて、有棘細胞癌およびATLLにおけるCADM-1の発現低下が予後不良因子の一つとなることを解明した。具体的には、皮膚生検サンプルを用いて、CADM1/TSLC1の免疫染色にて発現強度を評価した。それをもとに生命予後への影響について、カプランマイヤー法で全生存率を評価し、また、PCR法で浸潤癌と非浸潤癌のCADM1/TSLC1の発現を比較した。上記因子を加えた多変量解析を行い、生命予後におけるCADM1/TSLC1の影響について検討を行った。(論文投稿中)
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Research Products
(1 results)