2019 Fiscal Year Annual Research Report
Involvement of Sytl1-mediated AML exosomes in AML leukemogenesis
Project/Area Number |
18K16100
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
角南 義孝 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 研究員 (50732864)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 急性骨髄性白血病 / 骨髄生着 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は急性骨髄性白血病(AML)細胞が骨髄定着する分子基盤を明らかにすることを目的としている。当初、所属研究室でAML関連遺伝子Meis1の標的として同定されたSytl1に着目し、AML細胞がSytl1活性化を介して細胞内小胞をエクソソームとして分泌し、これらが骨髄微小環境を教育することでAML細胞の骨髄定着を促進するモデルを考え、本研究を開始した。しかし昨年度、Sytl1ノックアウトマウスを用いた実験を行い、Sytl1はMeis1非関連AML細胞においては骨髄定着に一定の役割を担っているものの、必須の因子ではないことがわかった。そこでshRNAスクリーニングを用い、AML細胞の骨髄定着に必須な因子の探索を開始した。 本年度は、昨年度に引き続きshRNAスクリーニングを行った。Hoxa9/Meis1を発現するAML細胞株(H9M1細胞)と、Hoxa9/Meis1の上流にある白血病原因遺伝子であるMLL/ENL融合遺伝子を発現するAML細胞株を用いて、全遺伝子に対するshRNAスクリーニングを実施し、最終的に候補遺伝子として、517遺伝子を同定した。また生着した骨髄細胞中でのshRNA低下率と重複数をもとにスコアリングを行い、さらにそこからAML関連遺伝子を探索して、NSD1をピックアップした。しかしH9M1細胞でNSD1をノックダウンしてスクリーニングの結果を検証したが、骨髄生着率に大きな差はみられなかった。 そこでセカンドスクリーニングとして、shRNAスクリーニングで同定した遺伝子候補に対するsgRNAスクリーニングを行うこととした。なおここでは遺伝子候補の条件を緩め、1392遺伝子を対象とするsgRNAライブラリーを作成した。現在、これによりセカンドスクリーニングを進めており、引き続きAML細胞の骨髄生着に必須の因子の探索を継続していく予定である。
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