2021 Fiscal Year Annual Research Report
Optimization of large-scale culture methods for adipose tissue-derived mesenchymal stromal cell lines
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18K16102
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
宇留賀 友佳子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (70464831)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに実施した複数の培養法検討の結果、医療応用可能な大量培養法として大量培養チャンバーを用いた培養法を選択、その至適条件の決定および評価項目を確立した。そして、大量培養チャンバーを用いたASCLの拡大培養、10Lスケールのバイオリアクターを用いたASCL-PLC分化誘導を実施した。特性解析においても、小スケール培養と同等の性質をもったASCL-PLCが得られたことを確認することができた。 本年度は大量培養チャンバーを用いたASCLの拡大培養及び10Lスケールの「バイオリアクターを用いて得られたASCL-PLC」を用いて, in vivo非臨床試験を実施した。マウス創傷モデルを用いて皮膚潰瘍部にASCL-PLCを塗布し組織修復能を肉眼的, 組織学的に検討した。肉眼的評価では経時的に潰瘍の面積を評価し、同時に潰瘍部の病理組織検査を実施した。肉眼的評価では陰性コントロール群に比較し有意差をもって潰瘍面積の縮小が認められた。また、病理組織学的評価においてもASCL-PLCの創面への接着、組織修復過程が認められた。これらのin vivo試験の検討の結果はin vitroでのASCL-PLCの特性解析結果(各種創傷治癒関連生理活性物質の細胞外への分泌)と矛盾しない結果であり、大量培養法にて製造されたASCL-PLCの有効性を認めることができた。また、in vitroの特性評価法がin vivoでの有効性を担保することも明らかとなった。 以上により、ASCLの大量チャンバーを用いた培養法の有効性が示され、また、大量培養法をもって得られたASCL-PLCのin vitro評価法(各種生理活性物質の測定)の有用性が示唆された。
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