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2018 Fiscal Year Research-status Report

前処置環境から受ける骨髄移植生着シグナル解明による生着促進法の開発

Research Project

Project/Area Number 18K16114
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

数藤 孝雄  大阪大学, 生命機能研究科, 助教 (80631184)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywords造血幹細胞 / ストレス造血 / 生体イメージング
Outline of Annual Research Achievements

造血幹細胞の特徴は自己複製能と多分化能を有することであるが、その維持・調節のためには造血幹細胞を取り巻く周囲環境が重要な働きをすることが示されてきた。抗癌剤や放射線などによるストレスを加えると、造血幹細胞の細胞周期が活性化することが知られているが、そのメカニズムは不明な部分が多い。そこで本研究では、ストレスを受けた造血幹細胞が、骨髄環境からどのようなシグナルを受けて分裂・増殖するようになるのかを明らかにすることを目的とした。
まず野生型マウス骨髄から造血幹細胞分画を分取し、定常状態、及び抗癌剤5-FUや放射線照射によるストレス負荷マウスにそれぞれ移植し、骨髄にホーミングした細胞についてRNA-seq法を用いて網羅的遺伝子発現解析を行った。結果として、ストレス負荷マウス骨髄内にホーミングした造血幹細胞において、コントロールと比較して、細胞周期に関連する遺伝子群が有意に発現上昇していることが明らかとなった。
更に、変動遺伝子について上流解析を行うことにより、ストレス後環境から造血幹細胞側に複数の増殖因子シグナルが供給されていることが明らかとなった。更に我々は、これらのシグナルが骨髄内のどのような場所で供給されているのかを明らかにするために、前記移植の系において、骨髄内の生体イメージングによる詳細な解析を進めている。
本研究のこれまでの結果から、抗癌剤及び放射線によるストレス負荷によって、骨髄環境が変化し、造血幹細胞に活性化シグナルを供給することが示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究における最大の目的である、ストレス後環境から造血幹細胞に供給される増殖シグナルを見出している。
また、生体イメージング技術を駆使することによって、骨髄内造血幹細胞の動態解析にも成功しているため。

Strategy for Future Research Activity

今後、骨髄内のどの細胞が増殖因子を産生するのかを明らかにしていく。更に得られた結果から、造血幹細胞の体外増幅法開発や、難治性白血病における白血病幹細胞をターゲットとした治療法開発への足掛かりとする。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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