2022 Fiscal Year Annual Research Report
Acquisition of tolerance to food allergy and affinity maturation of immunoglobulins
Project/Area Number |
18K16144
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
夏目 統 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20649115)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 食物アレルギー / 経口免疫療法 / 環境抗原 / ピーナッツ |
Outline of Annual Research Achievements |
即時型ピーナッツアレルギーに対する極少量経口免疫療法(very low dose oral immunotherapy: VLOIT) studyに2017年~2022年で19人登録、ピーナッツ除去群に11人登録した。VLOIT群で脱落・辞退者は0人で、低アドヒアランスが2人いたのみであった。除去群も全員研究を完遂した。2023年3月で試験終了とした。 Primary outcomeである、VLOIT群の治療前後のopen法、直前2週間の摂取中止後での食物経口負荷試験(OFC)の陰性閾値(single highest tolerated dose)(2w-SU: sustained unresponsiveness)はピーナッツ 0.1 (0.1-0.3) gから1.0 (0.3-1.0) gと1年間で有意に増加した(p=0.020, Wilcoxonの符号付順位和検定)。 Secondary outcomeである、IgEやIgG4、SPTの1年間での前後変化はPeanut-sIgE, Ara h 2-sIgE、SPTは有意な低下はなかったが、Peanut-sIgG4, Ara h 2-sIgG4は有意な上昇があり、過去の報告同様、single highest tolerated dose(2w-SU)の増加の要因になっていると考えた。 VLOIT群と除去群との比較でも、1年後VLOIT群が有意に各IgG4が高値であった。これは除去と比べてVLOITというピーナッツ1/50粒以下と極少量を摂取継続するOITであっても、体がピーナッツを認識し、IgG4を産生し、耐性閾値の増加につながったことを明らかにした。また、これまで報告されている研究と異なる点は、舌下に保持することなく、極少量の食物蛋白を摂取するだけで閾値が上昇し、免疫グロブリン成熟に影響を及ぼすことが確認できた点である。
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