2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a HIV-1 genome editing system and genome inducing agent for HIV-1 treatment
Project/Area Number |
18K16180
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
中村 朋文 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 研究員 (00772526)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | HIV-1 / AAV / SaCas9 / GesicleCRISPR/Cas9 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の2020年度研究実施内容は、昨年度に引き続き作成されたSaCas9を搭載したcapsid遺伝子改変AAV(rAAV-eSaCas9/HIVsgRNA)とeSaCas9を搭載したGesicleeSaCas9/HIVsgRNAの新しいデリバリーシステムの分析・評価の継続である。AAVはcapsidの血清型によって細胞・組織指向性が変化するウイルスで、AAV capsid のアミノ酸配列に依存している。したがって、特定の標的となる細胞・組織への特異的かつ効率の良い遺伝子改変AAVが作製可能である。指向性の高い遺伝子改変AAVを作成するために、MT4細胞指向性の高いrAAV-Venusを作成した。そのようにして作成されたcapsidを導入したrAAV-eSaCas9/HIVsgRNAのMT4細胞への感受性を蛍光を観察することによって評価した。しかし、その感染性は一般的なAAV2と比べてわずかに増加させる程度であった。また、遺伝子改変型エクソソームデリバリーシステムの評価を行った、市販されているGuide-it CRISPR/Cas9 Gesicle Production Systemを用いて作成した。plasmid内にコードされているSpCas9を効率的なeSaCas9に変更し、様々な特異的HIVsgRNA配列も合わせて導入した。このように編集したplasmidを293T細胞に遺伝子導入することによって、eSaCas9/HIV-sgRNAを含有するGesicleを作成し、MT4細胞への感染性を評価をした。さらにHIV-1感染させたMT4細胞にこれらのGesilcleを投与して、HIV-1の複製能をP24を測定することによって評価した。このGesilcleは投与量依存的にわずかにHIV-1の複製を抑制したが、持続的な抑制は認められなかった。
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