2018 Fiscal Year Research-status Report
クロマチン3次元構造解析による脂肪細胞特異的な遺伝子発現制御機構の解明
Project/Area Number |
18K16192
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青山 倫久 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50645538)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脂肪細胞 / 転写制御 / クロマチン3次元構造解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪細胞分化においてマスターレギュレーターである転写因子PPARγとC/EBPαのポジティブフィードバックループは重要な役割を果たすと考えられているが、PPARγによるC/EBPα遺伝子の転写制御機構は不明であった。現在までに我々は、ChIP-seqによる解析からC/EBPα遺伝子の遠位領域に転写制御領域(エンハンサー)を同定した。さらに離れたゲノム領域間の3次元的な近接関係を検出する3C法による解析で、遠位エンハンサー・プロモーター領域間に分化により増強する近接関係を認め、PPARγによるC/EBPα遺伝子の転写制御において、同領域間のクロマチンループの形成が重要である可能性を明らかにしてきた。本研究ではさらにゲノムワイドにクロマチン3次元構造の視点から脂肪細胞特異的な遺伝子発現制御機構を解明する目的で、3C法と次世代シークエンサーの組み合わせによるHi-C法によりプロモーター・エンハンサー間の近接関係の網羅的な解析を試みた。現在までの予備的検討で我々は、脂肪細胞でのHi-C法に用いる制限酵素などの条件検討や、Hi-Cライブラリーの中からプロモーター領域を含むものみを抽出することで解像度を上げるPromoter capture Hi-C法に用いるRNAプローブの作製を行い、脂肪細胞におけるHi-C法で良好なシグナルを得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の研究計画については、おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度も当初の計画通り、研究を推進する予定である。
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