2021 Fiscal Year Annual Research Report
Adipose (pro)renin receptor and multiple organ damage in metabolic syndrome
Project/Area Number |
18K16212
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
関 康史 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (20649488)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肥満 / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪組織(プロ)レニン受容体[(P)RR]が内臓脂肪蓄積を促進させる機序および脂肪組織レニン-アンジオテンシン(RA)系の活性化への関与を明らかにすることにより、メタボリック症候群(MetS)における(P)RRを介した新たな臓器障害の機序を明らかにすることを目的として検討を行った。GH分泌不全患者において血清s(P)RR濃度が増加すること、GH分泌不全モデル動物の脂肪組織での(P)RR発現が増加すること、増加した(P)RRは好気性代謝に重要なピルビン酸デヒドロゲナーゼβサブユニットの維持に関連することをすでに報告した。 このため、さらに非機能性下垂体腫瘍患者におけるGH分泌能と血中CRPの関連の検討を行った。その結果、重症GH分泌不全を有する患者において重症GH分泌不全がない患者と比べてCRPが有意に高いことを見出した。また、CRP値に関する重回帰分析を行うと、GH分泌能を示すGHRP-2負荷後GH頂値は多因子で補正しても有意な負の説明変数であった。このことから、GH分泌不全状態は他の因子とは独立して血清s(P)RR濃度の増加に関連することがわかった。この結果から、GH分泌低下が(P)RRを増加させ、炎症の増加と関連する仮説を支持する結果だった。 さらに、GH分泌不全患者における皮下脂肪組織の低酸素状態と(P)RR発現との関連を調べるため、当院で下垂体疾患に対して手術を行う患者の皮下脂肪組織を回収し、(P)RR発現をRT-PCRで解析し臨床データとの関連を検討した。臨床データとの検討をさらに追加する予定である。
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