2019 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病性多発神経障害におけるinsulin-Notch連関を介した再生機構の意義
Project/Area Number |
18K16247
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
姫野 龍仁 愛知医科大学, 医学部, 講師 (60753762)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖尿病性多発神経障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneuropathy; DPN)は高頻度な糖尿病合併症であるが、有効な治療法は未確立であり、さらなる機序解明が必要な状況である。本研究では、末梢神経系の再生・恒常性維持機構がDPNの病態形成に関与するかを解明することを目的としている。具体的には、2型糖尿病におけるinsulin signaling異常と神経幹細胞/前駆細胞(NSC/NPC)の維持経路であるNotch signalingの相互作用に注目して、「insulin-Notch連関を介して末梢神経系NSC/NPCが早期に増殖・分化し枯渇することが、DPNの発症機序である。」との仮説の下、実験を行ってきた。その結果、末梢神経系NSC/NPCの分布を明らかにし、また、糖尿病マウスの末梢神経系でinsulin signaling亢進及びNotch signaling抑制を確認し、さらにNSC/NPCが早期に減少することも確認した。 実験結果に頑健性を持たせるため、昨年度は一昨年度に作成した末梢神経系特異的遺伝子改変マウス(Notch signaling欠損あるいは亢進モデルマウス)の末梢神経機能の障害(神経伝導速度低下、触覚覚閾値上昇、温痛覚閾値上昇)を確認し、更に、病理学的変化を評価した。また、末梢神経系特異的insulin signaling欠損マウスを作成し、数匹の当該マウスを得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
末梢神経系特異的遺伝子改変マウス(Notch signaling欠損あるいは亢進モデルマウス)の表現型解析の結果については、おおむね予想通りであるが、当該マウスの繁殖効率が低下しており、信頼性の高いデータを確立するまでにやや時間を要することが予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
末梢神経系特異的遺伝子改変マウス(Notch signaling欠損あるいは亢進モデルマウス)の表現型解析は、生理機能検査の半ばを終え、病理学的検査に着手したこと頃である。病理学的検査として、今後、超微形態学的評価を透過型電子顕微鏡により加える予定である。 さらに、末梢神経系特異的insulin signaling欠損マウスを作成中であるが、このマウスの表現型を評価する予定である。
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