2019 Fiscal Year Annual Research Report
Epigenetic analysis in patients with pubertal disorders.
Project/Area Number |
18K16249
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
鈴木 江莉奈 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 分子内分泌研究部, (非)研究員 (60726785)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | エピジェネティック |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、性成熟疾患を含む内分泌疾患とエピジェネティック異常との関連を調べるため、下記に挙げる研究を行った。 ①X染色体構造異常がSHOX上流のDNAメチル化状態に影響を与えるか否かを明らかにするため、X染色体微細構造異常患者10例、健常成人9例と健常小児40例を対象にSHOX上流CpGサイトのDNAメチル化解析を行った。その結果、健常成人群および健常小児群の同領域は低メチル化状態であり、X染色体微細構造異常患者群のDNAメチル化状態は健常成人群および健常小児群と同等であることを見出した。したがって、X染色体微細構造異常はSHOX上流CpGサイトのDNAメチル化状態に影響を及ぼさないことが明らかになった。 ②クラインフェルター症候群 (KS)におけるX染色体不活化 (XCI)比率の分布とXCIの偏り (skewed XCI)の頻度を明確にするため、KS患者18例を対象にAR遺伝子のDNAメチル化解析によるXCI比率を測定した。得られたKS群のデータを健常女性のデータと比較した結果、KS群のXCI比率の分布は健常女性群と同様であることが明らかとなった。また、KS患者18例中2例 (11.1%)にskewed XCIが確認され、KS患者におけるskewed XCIは稀であることが明らかとなった。 ③性成熟疾患に関与するDNAメチル化異常の同定をするため、既知責任遺伝子変異陽性患者9例、健常成人8例と健常小児4例を対象に網羅的DNAメチル化解析を行った。得られたデータを用いてバイオインフォマティクス解析を行い、疾患特異的にDNAメチル化状態が変化する領域を抽出し、DNAメチル化変化を示す複数の領域を同定した。現在、同定した領域について臨床症状との関連を調べている。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] DNA Methylation Status of SHOX-Flanking CpG Islands in Healthy Individuals and Short Stature Patients with Pseudoautosomal Copy Number Variations.2019
Author(s)
Ogushi K, Hattori A, Suzuki E, Shima H, Izawa M, Yagasaki H, Horikawa R, Uetake K, Umezawa A, Ishii T, Muroya K, Namba N, Tanaka T, Hirano Y, Yamamoto H, Soneda S, Matsubara K, Kagami M, Miyado M, Fukami M.
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Journal Title
Cytogenetic and Genome Research
Volume: 158
Pages: 56-62
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 中枢性思春期早発を招くMKRN3異常の主体は、 de novo変異の発生ではなく、父由来変異の伝達である2019
Author(s)
鈴木 江莉奈, 島 彦仁, 鏡 雅代, 曽根田 瞬, 田中 敏章, 八ツ賀 秀一, 西岡 淳子, 大戸 佑二, 神谷 敏也, 内木 康博,緒方 勤, 藤澤 泰子, 中村 明枝, 川嶋 明香, 森川 俊太郎, 堀川 玲子, 佐野 伸一郎, 深見 真紀
Organizer
第53回日本小児内分泌学会