2019 Fiscal Year Research-status Report
抗CD80/86抗体により誘導される免疫寛容維持機序の解析
Project/Area Number |
18K16265
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
内山 雅照 帝京大学, 医学部, 助教 (60713295)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 制御性T細胞 / CD80/86 / 免疫寛容 / マウス / 心臓移植 |
Outline of Annual Research Achievements |
制御性T細胞(以下、Treg)が免疫抑制、免疫寛容の中心であると提唱され(Wood KJ and Sakaguchi S. Nature Rev Immunol 2003;3:199-210)、10数年が経過した。仮に、Tregが免疫抑制の主役であると仮定して、特定抗原に対して寛容を示すTregが新たに胸腺から供給されるnaïve T細胞を教育しているのか否かは解明されていない。また、移植された免疫寛容なTregがどこに移動し、どのように作用しているかも解明されていない。当研究ではマウス心臓移植モデルを用いて、抗CD80/86抗体により誘導されたTregによる免疫寛容がどのように維持されるのかについて調査、解析する。 急性拒絶反応に関してはシクロスポリン等の免疫抑制薬やステロイドの使用により、一定の制御が可能になった。しかし、長期生着の重要な因子である免疫寛容維持の機序は解明されておらず、慢性拒絶反応には非特異的薬剤の投与に依存することが多かった。つまり、免疫寛容維持の機序を解明することが最新の移植医療の命題であり、今後の臨床応用に繋がると考えられる。 2018年度はマウス移植心の生着延長期間の測定と制御性T細胞の誘導の確認を中心に行った。マウス心臓移植モデル(レシピエントB6マウス、ドナーBalb/cマウス使用)にCD80/86抗体を術後5日間枚毎日腹腔内投与し、100日以上の長期生着群の作成を完了した。長期生着心臓をもつマウスの脾臓を採取し、CD3やCD4、Foxp3陽性細胞絶対数・割合の測定 した。また、ドナーに対するアロ反応性が抑制されていることも確認した。 2019年度は2018年度の長期生着プトロコルを基に、CD80/86抗体を投与し30日以上生着した心臓移植マウスの脾臓からCD4陽性CD25陽性細胞を分離し、Adoptive transferを行った。結果は一部であるが、30日以上の長期生着を確認した。また、定期的にドナー特異的抗体を測定し、抗体関連拒絶反応が抑制されているかどうかも確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
心臓移植長期生着マウスの作成が最も時間のかかる工程であり、その作成が順調だったため。
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Strategy for Future Research Activity |
免疫寛容細胞によるナイーブT細胞への寛容伝達の確認と投与細胞の体内動態を調査する。
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Causes of Carryover |
・ほぼ予定通りに研究費を使用できたが、マウス繁殖が予想より順調であり、追加購入するマウスが若干少なかった。 ・手術用薬剤(麻酔薬、縫合糸など)を節約し、当該年度の追加購入を控えることが出来たため。
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Research Products
(7 results)