2019 Fiscal Year Research-status Report
MDM2を中心とした食道扁平上皮癌の化学放射線抵抗性因子と新規分子標的薬の研究
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18K16296
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡本 宏史 東北大学, 大学病院, 助教 (80732487)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 食道扁平上皮癌 / 化学放射線感受性 / Murine double minute 2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、食道扁平上皮癌に対する化学放射線療法(CRT)効果予測因子の解明と集学的治療戦略の確立を目的として、CRT抵抗性関連因子であるMurine Double Minute 2 (MDM2)などの各種マーカーのCRT抵抗性や予後への関わりを調べ、MDM2阻害薬の癌やCRT抵抗性に関して基礎データを得ることによって、特にMDM2をマーカーとした食道癌の治療戦略の策定と、前方視的臨床研究への足掛かりをつくることを目的としている。 今年度は東北大学病院食道外科グループのデータベースおよびカルテから抽出した、根治的CRT症例(5FU・CDDP2剤の症例に加えDocetaxelも加えた3剤の症例も含む)、術前CRT手術症例、術前化学療法手術症例、根治的CRT後救済手術症例に関しての、CRT・化学療法の感受性や予後、臨床病理学的因子などのデータの解析を進めまた、比較対象症例として術前未治療の手術切除検体50例(2003年1月~2005年12月)を用いて臨床病理学的因子などのデータを抽出し、これらについてもパラフィン包埋ブロックからの薄切標本作製、HE染色および免疫染色を行った。根治的CRT症例後救済手術症例(遺残症例群と再発症例群に分類)と術前未治療症例との比較において、術前未治療症例で高分化型の割合が高く、p16発現の割合が低かった。MDM2発現は遺残症例群が術前未治療症例より発現が高く、サイクリンD1発現は術前未治療症例が救済手術症例より高かった。Ki-67発現は救済手術症例が術前未治療症例より高かった。 術前CRT手術症例に関しては治療前生検組織標本(54症例)・手術切除標本(66症例)に対して、MDM2、p16、p53、Ki-67の免疫染色を終了し、解析している。 また、取り扱う全ての症例に関して最新の予後調査を行った(カルテおよび郵送アンケート調査)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
根治的CRT症例(5FU・CDDP(FP)の2剤の症例に加えDocetaxelも加えた3剤(DCF)の症例も含む)、術前CRT手術症例、術前化学療法手術症例、根治的CRT後救済手術症例に加えて術前未治療症例に関してデータベース・カルテを用いたデータ抽出とデータ解析、免疫染色に関しては術前CRT手術症例の治療前生検組織標本・手術切除標本に加えて術前未治療症例の手術切除標本も加え、概ね計画通りに進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き抽出したデータを整理し、CRTや化学療法について関連を見ていく。 術前CRT手術症例の治療前生検組織標本についてのMDM2を始めとしたマーカーの免疫染色の評価を行い、各々の関連や臨床病理学的因子(術前治療前後の上部消化管透視検査・内視鏡検査、CT・PET-CT検査を用いた臨床的治療効果度を含む)との関連を分析する。免疫染色マーカーに関してはまだ限定的で、さらに種類を増やして染色を行っていく。新規の症例は随時追加することを検討していく。
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Research Products
(2 results)