2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of new therapy for colorectal cancer focusing on Dclk1 -Combined treatment with 5FU and Dclk1 inhibitor-
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18K16363
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
竹本 圭宏 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50622213)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Dclk1 / 大腸癌 / chk1 |
Outline of Annual Research Achievements |
大腸癌細胞株におけるDNA障害に対する5-FUとDclk1阻害剤との併用効果を検討した。まずは複数のヒト大腸癌細胞株を用いてDclk発現および5-FUによるpChk1発現を評価し、colo-320を選択した。その結果を踏まえて、5-FUとDclk1阻害剤の投与量を決定した。5-FU単剤で高値となったpChk1がDclk1阻害剤を併用することでpChk1が低下することが確認できた。すなわち、5-FUによりpChK1が高値となり、細胞周期は停止したが、Dclk1阻害剤によりpChk1が低下し、再度細胞周期が再開始し、DNAが障害を受けた状態が進行し、細胞死に向かうと仮説を立てている。このメカニズムを次年度ではフローサイトメトリーを使用して解明をしたい。 Dclk1高発現症例の予後調査については当科で根治手術を行った大腸癌症例のサンプルを採取し、RT-PCRでmRNAレベルのDclk1の発現を評価した。発現の中央値をカットオフ値とし、高値群と低値群で再発率を比較したが、差は認められなかった。ただ実際は蛋白レベルの比較が最も適していると思われ、免疫染色でのDclk1発現の評価を行う予定とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
マウス肝転移モデルは作成できているが、十分なDclk抑制が得られる投与方法・投与量が必要になるため、Dclk阻害剤であるLRRK-IN-1のマウスへの投与方法を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞株での実験は、細胞周期をフローサイトメトリーで評価する。またアポトーシスの評価も予定している。動物実験ではDclk1阻害剤の投与方法を検討していく。臨床研究は免疫染色でDclk1発現を評価していく。
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Causes of Carryover |
本年度の実験内容に変更はなかったが、当初予定していた実験試薬の変更により、44393円未使用額が生じた。この未使用額については、平成31年度の実験試薬に充てる。
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