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2018 Fiscal Year Research-status Report

虚血プレコンディショニングによる生体内アペリン分泌増加を応用した血管新生治療

Research Project

Project/Area Number 18K16394
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

佐村 誠  山口大学, 医学部附属病院, 診療助教(4日/週) (30773402)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsアペリン / 遠隔臓器虚血プレコンディショニング
Outline of Annual Research Achievements

これまで我々は、「低酸素刺激で機能を賦活化した末梢血単核球細胞移植」と「血管成熟因子アペリンの全身投与」による新たな血管再生治療法を考案し、相乗的治療効果による有効性を証明した。アペリンは内因性ペプチドであり、臓器虚血に応答し、種々の細胞から分泌され、生体内での濃度が増加する点に着目し、臓器(下肢)虚血プレコンディショニングによりアペリンの生体内濃度を高め、全身投与よりも安全に、かつ同様の治療効果が得られると考えた。
平成30年度は主にモデルマウス作製を中心に実験を進めた。虚血プレコンディショニングモデルマウスとして、腸骨動脈分岐部直上の腹部大動脈をtapingし、腹部大動脈遮断による5分間虚血と5分間灌流を3サイクル行った。さらに引き続き、総大腿動脈及びその分枝を結紮して下肢虚血モデルを作製した。下肢虚血24時間後、48時間後、72時間後に犠牲死させ、それぞれ下大静脈から血清採取、虚血下肢筋を採取し、タンパク抽出を行い、ELISA法にてアペリンの濃度を測定した。その結果、アペリンの血中濃度、下肢虚血筋内濃度にばらつきを認め、有意な増加が示されなかった。
平成31年度はモデル作製の数を増やし、アペリンの血中濃度、虚血下肢筋内濃度に上昇が見られるかを再度検証し、低酸素刺激で機能を賦活化した末梢血単核球細胞移植と組み合わせることで、全身投与と同様の相乗的治療効果が得られるか検証を進めていく。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本年度は主にモデル作製の実験を行い、期待した結果が得られなかった。本研究では同一マウスを用いて、2種類のモデル作製を要することから、結果にばらつきが生じるものと考えられた。期待した結果は得られていないが、概ね研究計画通りに進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

2段階のモデル作製に難渋したが、モデル数を増やすことで手技の安定が得られ、アペリン濃度のばらつきが抑えられると考えられるため、次年度はモデル作製数を増やし、臓器虚血プレコンディショニング後の下肢虚血モデルで、アペリンの濃度上昇が認められることを明らかにした後、細胞移植と組み合わせ、その治療効果を検証する。

Causes of Carryover

研究は順調に進んだため、ほぼ予定通りの使用額に収められ、わずかな未使用額が生じたのみで あった。この未使用額については、平成31年度のin vivoに使用する試薬等の購入費に併せて上乗せして使用する。

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Published: 2019-12-27  

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