2021 Fiscal Year Annual Research Report
Immunomodulatory effects of cryoablation combined with immune checkpoint inhibitors
Project/Area Number |
18K16429
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山内 良兼 帝京大学, 医学部, 講師 (30445390)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 凍結療法 / 骨髄由来抑制細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、腫瘍周囲環境の形成に重要な役割を持つと考えられている骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)およびにT細胞免疫に着目し、PCLTを免疫チェックポイント阻害剤と併用することにより腫瘍本体並びに腫瘍周囲環境における腫瘍免疫変調に果たす役割およびその分子メカニズムを検討した。具体的には、免疫機能解析マウスモデルを作成した。肺癌株としてマウス肺癌細胞由来でPD-L1発現のあるCMT-167細胞を使用した。マウス肺癌モデルとして、C57BL/6マウスを準備しCMT-167肺癌株を片側大腿部皮下に注入して皮下腫瘍モデルマウスを作成した。これを免疫機能解析マウスモデルとした。大腿部皮下腫瘍が1cm大になったところをday0とし抗マウスPD-1抗体および抗マウスPD-L1抗体を2週間投与した。腫瘍径を測定しながらday14で犠牲死させ、脾臓、骨髄、腫瘍本体を採取し、組織内MDSCおよびT細胞の数および活性を評価した。腫瘍増大の抑制効果について、抗体投与群ではいずれの抗体であっても非投与群に比べて増大抑制が得られた。凍結療法のみの群では未治療群と大きな差がなかった一方、抗体投与群では抑制効果が得られ、凍結療法+抗体投与群ではさらなる抑制効果が得られた。FACSでは、凍結療法+抗体投与群で骨髄中のpolymorphonuclear MDSCの抑制および腫瘍内のCD8エフェクターT細胞の増大が認められた。各免疫細胞のPD-L1発現では抗PD-L1抗体投与群での発現低下を認めた。こうした結果から、凍結療法と免疫療法の併用により腫瘍免疫学的な治療効果が期待できる可能性があり、さらなる解析が必要と考える。
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