2019 Fiscal Year Research-status Report
Association between nutrition and ICU - acquired weakness : a prospective cohort study.
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18K16439
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
増田 孝広 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助教 (40594635)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 栄養療法 / 集中治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度は、前年に引き続き栄養療法についての研究体制の構築を行った。具体的には、研究に際して必要な間接熱量計の確保に加え、集中治療部門で人工呼吸器のモニタリング機器として用いることができる呼気ガス分析装置を確保し、栄養研究を実施する際に必要な設備を整えた。呼気ガス分析装置は集中治療部のモニタリング機器に付属して用いることができる機器で、侵襲を加えることなくモニタリングに加えることができるため、研究ではなく実際の臨床において使用したところ、呼気ガス分析装置を用いた方が間接熱量計を用いるよりも簡便かつ持続的にモニタリングできることがわかったので、今後は、間接熱量計と呼気ガス分析装置の測定精度を比較する臨床研究を新規に実施し、測定の妥当性に問題がなければ呼気ガス分析装置を用いた研究計画にも本格的に着手する予定である。当初の計画である栄養療法と臨床的アウトカムの検討については、後ろ向きの観察研究を実施し、令和2年度に発表予定である。 栄養療法の研究に加えて、他施設と共同で実施している臨床研究も引き続き実施した。うち 1 件は集中治療における人工呼吸管理の方法についての観察研究で、平成 30 年度中に論文として発表された。さらに別の 1 件は集中治療部門において新規に発症した心房細動のコホート研究であり、令和元年度に論文として発表された。これらの、他施設と共同で実施している臨床研究から得られた知見やデータも、本研究の分析において活用する見込みである。 臨床研究に関わる活動として、日本集中治療医学会の臨床研究セミナーに参加し、特に臨床研究計画について他施設の研究者と意見交換を積極的に行ったほか、日本集中治療医学会や日本集中治療教育研究会の CTG にも参加し、他施設で計画されている臨床研究計画への議論にも積極的に参加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成 30 年度に間接熱量計の確保を掲げていたが、当初は研究費が間接熱量計を確保するのに十分でなく、間接熱量計の購入が遅れる事態があった。その後、他の研究者が以前の研究のために購入し、保有していた間接熱量計の貸与を受けられることになったため、研究が実施できる体制を整えることができた。こうした体制整備に当初予定していたよりも多くの期間を必要としたため、当初の計画と比べわずかながら進捗が遅れているが、研究体制の整備そのものは特にハードウェアの点で確保できたため、今後の研究計画は順調に進められるものと考えている。 ただし、令和2年に入って新たに新型コロナウイルス感染症のパンデミックを迎え、新型コロナウイルス感染症の感染制御の観点から、エアロゾルの発生や拡散のリスクを低減する目的から、施設において間接熱量計、及び呼気ガス分析装置の使用が困難となっており、測定方法などについて代替手段を検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成 30 年度に新たに呼気ガス分析装置が使用可能になったため、間接熱量計を用いて必要エネルギー量を推定する研究計画であったものに加えて、間接熱量計により推定される必要エネルギー量と、呼気ガス分析装置により推定される必要エネルギー量との差異を検討する研究計画を追加で実施することを計画している。差異がなければ呼気ガス分析装置を用いた研究も追加で実施でき、差異があるのであればその差異を検討することでひとつの知見として発表することを計画している。当初より研究課題としている、栄養療法と臨床的アウトカムについては、今後、新型コロナウイルス感染症のパンデミック収束を目処に、前向き観察研究に着手する計画である。
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Causes of Carryover |
平成 30 年度に購入予定であった間接熱量計が貸与で使用可能となったため、当初より使用額が減少しているが、その減少した分は消耗品の購入を今後行うほか、収集したデータの分析に用いるコンピュータ、および統計分析パッケージの導入のため、次年度に使用する計画である。
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[Journal Article] Prognostic impact of sustained new-onset atrial fibrillation in critically ill patients2020
Author(s)
Yoshida T, Uchino S, Sasabuchi Y, Hagiwara Y, Yoshida T, Nashiki H, Suzuki H, Takahashi H, Kishihara Y, Nagasaki S, Okazaki T, Katayama S, Sakuraya M, Ogura T, Inoue S, Uchida M, Osaki Y, Kuriyama A, Irie H, Kyo M, Shima N, Saito J, Nakayama I, Jingushi N, Nishiyama K, Masuda T,
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Journal Title
Intensive Care Med
Volume: 46
Pages: 27-35
DOI
Peer Reviewed