2019 Fiscal Year Research-status Report
ポータブル型パルスCOオキシメータを用いた周術期禁煙指導の有効性の検討
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18K16454
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
佐々木 美圭 大分大学, 医学部, 麻酔科 特任助教 (40815239)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 周術期禁煙 |
Outline of Annual Research Achievements |
周術期禁煙は周術期の合併症や予後に影響を与える。しかしそれだけでなく、手術が患者教育の観点で禁煙の動機づけとしても重要である。禁煙外来での禁煙指導ではタバコに含まれる一酸化炭素を測定する呼気一酸化炭素濃度が禁煙の動機づけに使用されるが、医師以外が用いることは容易とは言い難い。本研究では通常診療でも医師以外の医療従事者でも一般的に使用するパルスオキシメーターで、パラメータの一つとして一酸化炭素濃度(SpCO)が測定できる機器を用いた禁煙指導が禁煙の動機付けとなり、禁煙率上昇や長期禁煙に有効であるかを検討とした研究である。 方法は術前に入院案内を行う総合患者支援センターの看護師により、一般的な術前の禁煙指導方法のAAR戦略(Ask、Advice、Refer)で禁煙指導を説明し、患者への指導を依頼した。通常診療で行うようになった後に、研究協力を得て、研究方法の周知を行った。 該当年度は対象群であり、喫煙者へは一般的なAAR戦略での禁煙指導を行い、その際SpCO測定のみ行った。 カルテ上で研究対象者を抽出し、麻酔科術前外来時に研究のインフォームドコンセントを行い、同意が得られた対象者のSpCOと呼気一酸化炭素濃度測定のみ行い、一般的な禁煙指導のみ行った。また喫煙に関するアンケート調査とカルテ上より、データ抽出した。また、術後半年から一年後に来院時に総合患者支援センターでSpCO測定と喫煙状況を確認を引き続き行っている。 次年度はSpCOを用いて禁煙指導を行うため、そのための準備と協力依頼も行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
該当前年度は客員研究員で、研究施設での関連部署の看護部への研究協力依頼が該当年度になってからとなり、対象群の研究開始が数週間遅れて開始となった。総合患者支援センターでの喫煙者全員のSpCO測定はできておらず、また、同意が得られないことも多く、対象数が予定よりも得られなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、SpCO測定を用いて禁煙指導を行うSpCO群を調査する予定である。 研究の評価項目の呼気一酸化炭素濃度は、麻酔科術前診察時に測定を行っている。現在、新型コロナウイルス感染が問題であり、呼気検査の際の医療従事者のエアロゾル暴露による感染の可能性がある。そのため研究の延期を検討している。
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Causes of Carryover |
端数が生じたため、翌年度の予算と合わせて事務用物品購入を予定
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