2018 Fiscal Year Research-status Report
人工心肺使用開心術における血小板機能不全に関する遺伝子発現調節メカニズムの解明
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18K16457
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
石井 祥代 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (40457958)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 血小板 / microRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の研究計画通り、軽度~中等度低体温人工心肺前後において、血小板中miRNAの発現変化を次世代シーケンサーによって解析した。そして、7つのmiRNAで人工心肺後の発現上昇を認めた。次に、その中から血小板膜タンパクであるVAMPおよびGP1bをregulateすることが報告されているmir-96およびmir-10bに着目し、validation PCRを行った。その結果、人工心肺後のmir-10b-5p/mir-96-5pの上昇および、それらmRNAの発現低下を確認した。続いて、ウェスタンブロット法においてVAMPおよびGP1bの発現低下も確認した。さらに、ATP放出能検査を行い、人工心肺後のATP放出能の低下を認めた。これらの結果から、人工心肺後の血小板内miRNAの変化が血小板機能不全の一因である可能性が示唆されることを麻酔集中治療関連誌に報告した。 次に、人工心肺時の低温ストレスと血小板内miRNAの発現変化に着目し、低温へのシフトによって血小板内miRNAの発現が変化するという仮説を立てた。これまでに、4℃保存の血小板製剤において、血小板止血機能が一時的に向上するという報告があることから、4℃保存における血小板内miRNAの発現変化を次世代シーケンサーによって解析することを主軸としてさらに研究を進めている。現在、おおむねシーケンスが終了し、validation PCRを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
テクニカルエラーが少なかったため、
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Strategy for Future Research Activity |
4℃保存における血小板内miRNAの発現変化を同定する。
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Causes of Carryover |
テクニカルエラーが少なかったため、わずかに次年度使用額が生じた。これらについては、validation PCRに使用する予定である。
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