2018 Fiscal Year Research-status Report
Limb remote ischemic preconditioningの解明
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18K16486
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
澤下 泰明 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60806800)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | RIPC / LRIP / 虚血再灌流障害 / グレリン |
Outline of Annual Research Achievements |
Limb remote ischemic preconditioning(LRIP)とは,非侵襲的に四肢を短時間の虚血と再灌流を複数回施すことによって,遠隔臓器の虚血再灌流障害に対する保護効果である.LRIPは,そのhumoral factorと呼ばれる保護因子を介して心臓の虚血再灌流障害に対する保護作用を示すとされる一方で,その存在は未だ明らかになっていない.先行研究では,LRIPの臓器保護効果は,迷走神経切断(後胃枝)あるいは薬剤投与による迷走神経遮断によって無効になることは証明されている.胃から産生されるペプチドホルモンであるグレリンは成長ホルモン放出ホルモンとして知られているが心保護効果も併せて持っているため,私はグレリンがLRIPに関与するのではないかと仮説を立て動物実験を行っている.具体的には麻酔下での幼弱ラットにLRIP手技を施し,その前後で血中のグレリン値を測定した.これらの結果は,国際学会や国内学会で発表予定である.また,本研究では老齢ラットでも検証する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現段階で仮説通りの動物実験結果を得られたため,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
今後,老齢ラットでも検証する予定である.また,グレリンを投与することでLRIPの心保護効果を再現できるか否かを検証する予定である.
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Causes of Carryover |
前年度において国際学会への旅費の支出がなかったためと考えられる. 次年度では国際学会へ参加する予定である.
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