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2019 Fiscal Year Research-status Report

蘇生後脳症に対する脳再生治療法の応用を目指した基礎的研究

Research Project

Project/Area Number 18K16489
Research InstitutionNagoya City University

Principal Investigator

藤掛 数馬  名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (00791162)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords新生ニューロン移動 / 脳再生 / 脳傷害
Outline of Annual Research Achievements

脳損傷後患者には有効な治療法がないため、脳再生医療が期待されている。脳には生涯にわたって神経幹細胞が存在することが分かっている。げっ歯類の側脳室側壁にある脳室下帯に神経幹細胞が存在し、そこから産生された新生ニューロンは吻側移動経路(RMS)の中を、互いに接着して鎖状の細胞塊(鎖状塊)を形成しながら前方にある嗅球に移動する。嗅球に到着した後に、新生ニューロンは鎖状塊から離脱し、神経回路に組み込まれ、嗅球神経回路の維持や嗅覚機能に関与する 。さらにいくつかの脳傷害動物モデルを用いた研究により、脳室下帯で産生された新生ニューロンのごく一部が鎖状塊から離脱し、損傷部位へ移動し成熟することが明らかとなり、再生への関与が示唆されている。申請者は非受容体型チロシンキナーゼの一種であるFynが、この新生ニューロン間接着からの離脱を促進していることを発見した。
Fynが新生ニューロンの脳損傷部位への移動に関与しているかどうかを調べるために、脳傷害モデルマウスの作成を行い、マウス凍結脳傷害モデル(Ajioka, Sawamoto et al., Tissue Eng Part A.2015)を安定して作成することができた。また傷害部に移動する新生ニューロンのFynの発現やリン酸化状態も免疫組織化学的に確認することができた。現在は新生ニューロンのFynの発現を抑制したり過剰発現させることにより、脳損傷部への新生ニューロンの移動に影響を及ぼすか調べているところである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

脳傷害モデルマウスの作成や免疫染色の条件設定に時間がかかったことが影響し、全体としてやや遅れている。

Strategy for Future Research Activity

Fynの発現抑制実験および過剰発現実験を行い、脳損傷部への新生ニューロンの移動におけるFynの役割を明らかにしたい。

Causes of Carryover

昨年度は教室にある備品や物品で研究が行えたため、経費執行が遅れた。今年度はマウスの追加購入や抗体の購入を行う予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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