2019 Fiscal Year Research-status Report
イソフルラン麻酔メカニズムにおけるアストロサイトCRACチャネルの重要性
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18K16490
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
堀 耕太郎 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 講師 (60735827)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ノックアウトマウス / 人工授精 |
Outline of Annual Research Achievements |
米国シカゴに所在のNorthwestern University Feinberg School of MedicineのPrakriya lab (Department of Pharmacology)から、Cre-loxPシステムにより主に抑制性神経細胞に特異的にCRACチャネルをノックアウトしたコンディショナルノックアウトマウス(Gad2 Cre, Orai1 fl/fl)を当大学へ搬入予定であったが、その際に輸入予定のマウスがMouse Norovirus等に感染している事が判明した。Northwestern Universityでは飼育中の大部分のマウスがそれに感染しているが不顕性感染のため問題ないとの説明であったが、当大学動物舎で検討したところ、たとえ不顕性感染であっても直接搬入は難しいとの判断であっため、まずは日本の他施設に搬入した上でそれらのマウスから精子と卵子を無菌的に摘出し、それらを人工授精させた上でウイルス等に感染していないSPF品質のノックアウトマウスの作成を行った。そのSPF品質ノックアウトマウスを当大学へ搬入し、交配により頭数を確保しながら実験を開始する事とした。現在はその2世代目が誕生している段階で、それらを用いて行動実験やスライスパッチクランプ記録を行っている。現状ではマウス交配による繁殖効率があまりよくないため、住環境の改善等を動物舎と相談しながら行っている。スライスパッチクランプ記録はノックアウトマウスをsacrificeする必要があり現状ではたくさん施行する事が難しいため、その技術向上のために、wild typeマウスを購入して記録環境の改善に努めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
Northwestern Universityからのノックアウトマウスの搬入に際し、ノロウイルス感染により直接搬入が叶わず、人工授精をした上でのSPF品質マウス作成が必要であったため、実験の遅れを生じた。マウスの当大学搬入は2020年1月になったが、その後の繁殖も現在は効率が悪く、動物舎スタッフと相談しながら繁殖効率の改善に努めている。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは行動実験を主に行い、極力マウスのsacrificeを行わずに実験を進めていくことでノックアウトマウスの頭数確保を最優先する。またマウスの繁殖効率を上げるため、可能な限りの住環境の改善を行っていく。スライスパッチクランプ手技はwild typeマウスを購入しその記録の確立を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
研究実績の概要でも述べたように、米国より搬入予定であったノックアウトマウスがMouse Norovirusに不顕性感染していたため、当大学へのマウス搬入が予定よりも大幅に遅れたため、物品費が予定よりも少なくなった。反対に人工授精等を依頼する必要がでたため、その他費用が多くなっている。
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Research Products
(1 results)