2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of nasal laryngeal mask to improve the safety of dental care
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18K16497
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
松成 紗帆子 昭和大学, 歯学部, 助教 (60710308)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ラリンジアルマスク / 経鼻 / シリコン |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科治療において全身麻酔、精神鎮静法を併用を必要とする患者は年々増加している。歯科治療では術野が口腔内でるため、大きさ、径の関係から気道確保に用いるおおよその器具が使用不可である。そこで歯科における全身麻酔では経鼻からの気管挿管という気道確保を選択する。静脈内鎮静法では気道の確保は器具は用いることはできず、呼吸抑制が起こっても不確実な気道確保のまま治療を継続することが多い。そこで今回、有意識下で低侵襲で鼻から使用できる気道確保の器具を作成する着想を得た。要件としては、鼻や喉を傷つけることなく通すことができる。熱変性などを起こさない。ラリンジアルマスクを通したあとにバルーンを膨らませ咽頭部をしっかりとシーリングできるかどうかである。 ラリンジアルマスクの制作を進めるにあたり、鼻から咽頭部にかけての解剖をよく検討した上でまず設計をした。経鼻ラリンジアルマスクの素材に関しては当初実施計画段階ではポリカーボネートを選択するつもりであったが、バルーン部分の素材などを考慮しシリコンを選択した。シリコン業者に依頼をかけ打ち合わせをし、実際に制作が可能であるか、実用化は可能であるか、生体に使用可能であるかなどを検討した。 今年度は第一段階の試作品まで制作を進めた。要修正であり再度検討すべき項目はあるが何度か修正を進めることで実用化は可能であると望める。 次の制作段階では実際に鼻から咽頭部にかけてのCTデータを3Dプリンタで模型に起こし、次回の修正した試作品を模型上でフィットするか、咽頭部をシーリングできるかを検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
経鼻ラリンジアルマスクの制作を進めるにあたり、まず鼻から咽頭部にかけての解剖をよく検討した上で設計をした。経鼻ラリンジアルマスクの素材に関してはチューブの太さをいかに肉薄にできるかを目的としていたため、ポリカーボネートを当初選択予定であったが、バルーン部分をポリカーボネートで再現が難しいのではと考え、まずはシリコンを選択した。単一商品から作成可能であるシリコン業者と打ち合わせをし、素材は適切であるか、実際に制作が可能であるか、実用化は可能であるか、生体に使用可能であるかなどを検討した。 従来の口からのアプローチと鼻からでは径が大幅に異なり、径の細いものを作成する必要があった。径の細いものでバルーン状のものをチューブに接着できるかどうかなどを検討し、今年度は第一段階の試作品まで制作を進めた。実用化の段階までではなく、実際に要修正であり再度検討すべき項目はあるが何度か修正を進めることで実用化は可能であると望める。
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Strategy for Future Research Activity |
試作品の経鼻ラリンジアルマスクは、従来の経鼻挿管チューブと同等のもので制作可能であった。径に関しては課題はクリアしているため、今後の制作では要であるバルーン部分に重点を置く予定である。バルーンの膨らみ方、膨らむ形、強度などを検討し制作していく。鼻から咽頭部にかけての平均的な成人のCTデータを3Dプリンタで模型に起こし、次回の修正した試作品を模型上でフィットするか、咽頭部をシーリングできるかを検討する予定である。
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Causes of Carryover |
業者に依頼をした上での制作であり、制作の打ち合わせから実物の作成までが時間を要するため前年度は一度の試作しかできなかった。翌年度は試作を重ねていくつもりである。
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Research Products
(2 results)