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2018 Fiscal Year Research-status Report

The effect of hydrogen gas inhalation on crush syndrome

Research Project

Project/Area Number 18K16516
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

湯本 哲也  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (80535790)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2020-03-31
Keywordsクラッシュ症候群 / 水素
Outline of Annual Research Achievements

本研究は大地震などの大規模災害時に四肢を長時間圧迫されたことにより生じ、高い死亡率を呈するクラッシュ症候群に対する特異的な治療法となりえる水素吸入療法を、ラットを用いた動物実験モデルで検証し、その分子メカニズムの解明を目指すことである。
平成30年度はラットクラッシュ症候群モデル装置の作成と実験機器の購入、続いてモデルの再現を行った。本モデルは既に確立されてはいるが、当施設で作成した新たなモデル装置を用いてその再現性の確認を行った。6時間の両側大腿部の圧迫では、24時間死亡率が80%と当初の想定より高率となったため、圧迫時間や圧迫部位、圧迫重量、圧迫中の輸液量を変化させながら最適なモデルの確立を模索した。結果的には圧迫時間を短縮させることにより、圧迫解除3時間後、24時間後の筋原性酵素や肝逸脱酵素の上昇、腎機能障害の悪化を認めた。また、組織学的にも大腿筋の出血や浮腫性変化、また肺、肝、腎といった遠隔主要臓器の障害が確認されたものの、24時間以内の早期死亡は認めなかった。当初は臓器障害の程度にばらつきが多かったものの実験を繰り返すことによって安定した再現性を確認することができた。
次の段階として、進行中の実験ではあるが、圧迫解除後にラットに24時間1.3%の水素を吸入させることにより、筋原生酵素や肝逸脱酵素といった血液生化学データ、また組織学的には特に肺障害の軽減を認め、水素吸入による一定の臓器障害軽減の可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成30年度はクラッシュ症候群に対する水素吸入療法の効果を血液生化学データや組織学的検討で見出すことを目標としていた。しかしながら新規のモデル装置そのものの作成や安定したモデルの作成、すなわち圧迫部位の一定化と輸液量の調整による負荷の安定化を確立するのに時間を要したためその効果を十分に検証するまでには至らなかった。

Strategy for Future Research Activity

令和元年度以降は当初平成30年度内に予定していたクラッシュ症候群に対する水素吸入療法の効果の検証を行いたい。特に水素が効果を発揮するメカニズムの1つとされる抗酸化作用に関連するタンパクやmRNAについて圧迫解除24時間後の肺、肝、腎といった重要臓器で検討する予定である。

Causes of Carryover

学会参加費および旅費が不要であったため。モデルの作成に実験動物を多数必要としたため実験動物の購入費に使用する予定である。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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