2020 Fiscal Year Research-status Report
ラマン分光法を用いた腸管虚血に対するバイアビリティ診断方法の確立
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18K16539
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
室野井 智博 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (70790997)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ラマン分光法 / 腸管虚血 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラマン分光法とは、ラマン散乱光が分子構造に固有であることを利用して得られたラマンスペクトラムを用いて、物質の分子構造を知る手法である。腸管虚血症は腸管血流が阻害された状態であり,手術による広範囲の腸切除が余儀なくされる. また,その治療時期を逸すると多臓器不全に陥り,生命予後を悪化させる.腸管虚血症に対する,迅速かつ適切な腸管のviabilityの把握と虚血範囲の同定は生命予後と機能予後に大きく寄与する.虚血に陥った細胞は, 正常細胞と異なる特 有のラマンスペクトルを呈することが知られているが, 腸管虚血細胞特有のラマンスペクトルは明らかになっていない.我々はラットを用いた腸管虚血モデルに対して,ラマン分光法により,腸管虚血細胞特有のラマンスペクトルを同定することにより非侵襲的に虚血腸管の同定およびviabilityの把握が可能となると仮説を立てた。現在、まず、ラット腸管のラマンスペクトルを測定することに成功し、さらに、作成したラットを用いた腸管虚血モデルから虚血腸管を取り出し、虚血腸管と健常腸管のラマンスペクトルを比較して、腸管虚血特有のラマンスペクトルの同定をし得た。虚血腸管のラマンスペクラムの同定は未だ報告がなく、新しい知見である。さらに、腸管虚血より得られたラマンスペクトルが何を反映しているのかを病理学的検索を追加して、検討する方針としている。また、同時に、測定できるラマンスペクトルをより広く、迅速に測定可能となるように、機器開発を進めていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ラット腸管のラマンスペクトルを測定することに成功し、さらに、作成したラットを用いた腸管虚血モデルから虚血腸管を取り出し、虚血腸管と健常腸管のラマンスペクトルを比較して、腸管虚血特有のラマンスペクトルの同定をし得た。虚血腸管のラマンスペクラムの同定は未だ報告がなく、新しい知見である。 特有のラマンスペクトラムを簡便に臨床応用できるよう検討段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
腸管虚血より得られたラマンスペクトルが何を反映しているのかを病理学的検索を追加している。 新鮮凍結切片を用いて、免疫染色を追加し検討している。 また、同時に、測定できるラマンスペクトルをより広く、迅速に測定可能となるように、機器開発を進めていく。
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Causes of Carryover |
計画の修正に伴う、機器購入等の差違、および、COVID-19感染蔓延における、国際学会参加の取りやめならびに中止/延期に伴うもの。
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