2020 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the cerebral ischemic tolerance by inducing UCP4 expression, and challenging of the novel therapeutic approach for cerebral infarct
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18K16555
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
福司 康子 浜松医科大学, 光尖端医学教育研究センター, 特任研究員 (50722683)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミトコンドリア脱共役蛋白質 / 脳虚血 / 神経保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
小脳室頂角(FN)電気刺激による虚血耐性獲得メカニズムに関して、UCP4の発現が重要な役割を持つことが明らかとなっている。これまで、FN刺激によるUCP4の発現がコリナジックな経路で作用する可能性を明らかにしてきたたが、今年度は、UCP4の発現が誘導されることで虚血耐性を獲得するかどうかの検討を行った。初代培養大脳皮質神経細胞を用いて、カルバコール(CCh)刺激を行い、疑似的な虚血モデルとして(酸素濃度6%または1%)低酸素低グルコース負荷(OGD)をかけ、ネクローシス・アポトーシスの観察および生存率の評価、またUCP4の発現を観察した。CCh刺激後のOGD負荷によって細胞死が抑制され、さらにネクローシス、アポトーシスとも減少する傾向は見られたものの、ばらつきが大きく有意差は認められなかった。またこのときUCP4の発現は増加していることが示された。これは研究協力者らが以前明らかにしていた、FN電気刺激後に中大脳動脈閉塞を行ったときUCP4のmRNAレベルが増加していたという結果を支持するものと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
疑似的な脳虚血モデルとして低酸素低グルコース負荷条件の最適化を行い、計画通りに遂行できたものの仮説を立証するには至らなかったことから、やや遅れていると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、FN電気刺激による虚血耐性メカニズム解明に関する検証を進めるとともに、臨床応用を見据えた方法の検討も進める。FN電気刺激は侵襲性が高いことから、FN電気刺激に替わる方法として三叉神経第一枝の電気刺激を検討する。
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Causes of Carryover |
試薬購入費として計上していたが、在庫品を使用できたことから、相当額を執行しなかった。次年度に計上する。
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