2018 Fiscal Year Research-status Report
Indentification of causative genes of cavernous angiomas by whole exome sequencing and targeted sequencing
Project/Area Number |
18K16574
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
広田 健吾 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10532690)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 海綿状血管腫 / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
家族性海綿状血管腫は、常染色体優性遺伝の形をとり、第7染色体長腕(7q21.2)にあるCCM1 (cerebral cavernous malformation 1)、第7染色体短腕(7p13)にあるCCM2、3番染色体長腕(3q25.2-q27)にあるCCM3の3つの遺伝子座の関与が指摘されている。近年、人種による発症頻度の違いや病因遺伝子の違いが指摘されているが、これまで日本人患者における遺伝解析は数例の報告しかない。本研究は、日本人における海綿状血管腫の遺伝解析を行い本邦での遺伝背景を明らかにするとともに、CCM遺伝子異常のない症例については、第4の病因遺伝子を探索し、発症メカニズムを解明することである。 本年度は、脊髄海綿状血管腫4例、家族性CCMの2例、また過去に既知のCCM遺伝子異常がなかった4例に対してlow throughput NGSを使用し、海綿状血管腫の原因遺伝子であるCCM1,CCM2,CCM3のターゲットリシーケンスを行った。結果、既知のCCM2遺伝子異常が1例、これまで報告されていない新規CCM2のノンセンス変異が1例がみつかった。また残りの7例については既知の遺伝子異常はなかった。7例のうち4例は、遺伝背景の強い家族性CCMの症例であり次世代シークエンサーによる全エクソームシーケンシングを行った。現在全エクソームシーケンスのデータ解析中であり、新規病因遺伝子の同定を目指している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の主要な部分である、既知の遺伝子異常のないサンプルについて全エクソームシーケンスは概ね終了しており、研究計画通り進行している
|
Strategy for Future Research Activity |
全エクソームシーケンスで得られたデータを用いて、第4の新規病因遺伝子同定のためデータ解析を行っていくとともに、さらなるサンプルを追加して遺伝子解析を継続していく
|
Causes of Carryover |
既知の遺伝子解析に時間を要した結果、高密度SNPアレイによるゲノムワイドSNPジェノタイピングや全エクソーム・シーケンシングを行えていないサンプルがまだあるため次年度に予算を繰り越しとした。今後追加サンプルを含め、ゲノムワイドSNPジェノタイピングや全エクソーム・シーケンシングを行いデータ解析をする予定である。
|