2019 Fiscal Year Research-status Report
Functional evaluation of transplanted neural stem cells by optgenetics
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18K16594
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
梅林 大督 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90635575)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脊髄損傷 / 脳損傷 / オプトジェネティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
移植幹細胞の光刺激においては、損傷部位の近傍に光刺激装置のカニューレ先端を埋めこむ必要がある。損傷部位の移植幹細胞のオプトジェネティクスによる変化・動態を観察するためには、この部位の移植幹細胞に光刺激が届かなければならないからである。我々の予定していた実験系においては脊髄損傷モデルを用い光刺激装置(Teleopto)を埋め込むことを想定していたが、実際に脊髄損傷モデルで背部にTeleoptoを埋め込むことは設置部位として不安定性であり、機械を適切に機能させることが困難であることが判明した。 同様の神経損傷モデルとして、安定性の良い頭蓋骨を利用できる脳損傷モデルを用いることに変更して、同様の幹細胞の光刺激を行うことを計画している。現在、8週齢程度、C57BL6約20g雌の脳損傷モデルの作成を計画している。 細胞実験では、神経幹細胞の初代培養を行い、継代させて神経幹細胞のストックを作成のうえ冷凍保存した。 神経幹細胞を継代培養し、未分化神経幹細胞であることをnestin抗体にて確認した。さらに、それらの神経幹細胞を分化培地で培養して、ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトへの分化能を免疫染色(GFAP, betaⅢ tubline, O4)にて確認した。以上のことから使用する神経幹細胞において、分裂能と多能性を確認できている。 本年度はチャネルロドプシン2、ハロロドプシンのプラスミドを購入し、大腸菌にてプラスミド増幅、およびエレクトロポレーションを行い神経幹細胞に遺伝子導入を行う段階となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
オプトジェネティクスは最先端技術であり、医学研究への転用はまだ手探りの段階である。実験方法としてもまだ確立されているとは言えず、その実際を手探りで行っている段階である。我々の研究室でも光刺激装置(Teleopto)を使用するが、脊髄損傷モデルに実際に適用させることが部位と機器の安定性から困難であると判明した。そのため、損傷モデルの変更を余儀なくされたことが大きく時間を要している。 また、COVID-19の影響で2月末から試薬の供給の遅延、4月から5月は実質的に実験は中止となっており、6月の再開のめどもまだ通告されていないため、実質的には3か月以上の実験の中止を余儀なくされ、凍結細胞を再度培養貸しするところからやり直さなくてはならず、延を被っている。
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Strategy for Future Research Activity |
脳損傷モデルの早期の確立が必要である。 また、神経幹細胞へのプラスミド遺伝子の安定したトランスフェクションが鍵となるが、エレクトロポレーションにて安定しない場合は、ウイルスベクターを用いる方法などに変更が必要となる可能性があり、それらの方法の使用についても検討・計画を始めている。
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