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2018 Fiscal Year Research-status Report

閉経モデルマウス滑膜内腱の網羅的遺伝子発現解析による狭窄性腱鞘炎の病態解明

Research Project

Project/Area Number 18K16616
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

岩川 紘子  信州大学, 医学部附属病院, 医員 (40770772)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
KeywordsTendon biology
Outline of Annual Research Achievements

8週齢雌C57/BL6マウスを使用し,卵巣摘出後8週時に後肢第2-4趾より滑膜内腱である深趾屈筋腱を採取しRNAを抽出した.RNA次世代シークエンス(RNA-seq)を用いて閉経モデル(OVT)群とコントロール群(CT)における遺伝子発現を網羅的に解析した.さらに, RNA-seqの結果から発現変動遺伝子,およびERの2つのアイソフォームであるERα,ERβの発現量をリアルタイムPCRにより解析した.結果、RNA-seqによる解析では、OVT群において2倍以上の発現増加を認めた遺伝子を30,減少した遺伝子を325認めた. Gene ontology(GO)解析の結果,発現増加を認めた遺伝子群は急性炎症反応,血管新生に関連していた.リアルタイムPCR では,RNA-seq.の発現変動遺伝子は同様の発現傾向を認めた.また,OVT群ではERαの発現増加を認めたが,ERβは発現に有意差を認めなかった.よって,閉経モデルマウスの滑膜内腱では,ERの発現が増加し,急性炎症に関連する遺伝子群の変動を認めたことから,エストロゲンが滑膜内腱の恒常性や機能の維持に重要な役割を担っており,エストロゲンの欠乏が狭窄性腱鞘炎発症に関与していると推測された.今後の課題として,同腱より単離させたprimary cultureを使用したin vitroでの実験による再現性の確認を検討中である。また、閉経モデルマウスの腱および腱周囲組織の免疫蛍光染色を用いた組織学的検討を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究計画調書に記載した平成30年度の実験計画は予定通り遂行できたこと。すでに平成31年度の実験計画を開始し予備実験を終了させていることなどから進捗状況は(2)おおむね順調に進展している、と評価した。

Strategy for Future Research Activity

研究調書で記載した実験計画に基づき平成31年度の課題を遂行する予定である。また、平成30年度の実験結果から得られた発現変異遺伝子は計355であった。今後の課題として、腱代謝のキーファクターとなりうるkey geneの検索と検討を併せ行う予定である。そのために閉経モデルマウスの閉経期間の変更やマウスの変更を行なった上でのRNA-seq.の再検討や、腱の特定部分(腱鞘、腱表面組織など)をlaser microdissectionを使用して解析するなどを予定している。

Causes of Carryover

当初計画では平成30年度に海外学会参加の予定であったが、研究の進捗状況により平成31年度に実施することとしたため次年度使用額が生じた。次年度使用額は平成31年度請求額と合わせ外国旅費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 2018

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 閉経モデルマウスを用いた狭窄性腱鞘炎発症機序の解析2019

    • Author(s)
      岩川紘子
    • Organizer
      第62回 日本手外科学会学術集会
  • [Presentation] 閉経モデルマウスを用いた狭窄性腱鞘炎発症機序の解析2018

    • Author(s)
      岩川紘子
    • Organizer
      第 33 回 日本整形外科学会基礎学術集会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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