2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel tendon regenerative therapy by elucidating the molecular mechanism that regulates native regenerative potential in tendons.
Project/Area Number |
18K16617
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
河村 真吾 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30456511)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 再生医療 / 腱 |
Outline of Annual Research Achievements |
腱組織の再生能力を規定する要素として、加齢により変化する “腱損傷後の細胞応答”に着目した。1週齢(若齢)および6ヶ月齢(高齢)のScx-EGFPマウスを用いてアキレス腱損傷モデルを作製した。損傷前、損傷5日後のアキレス腱を採取し、RNAシークエンスによる網羅的遺伝子発現解析を行い、若齢マウスのアキレス腱損傷部で特異的に活性化されるシグナルXをピックアップした。ウエスタンブロッティングにより、シグナルXはアキレス腱損傷後2-3日目に最も活性化することを同定した。若齢マウスのアキレス腱損傷モデルに対して、シグナルX選択的阻害剤を投与した結果、アキレス腱再生能の低下を認めた。以上より、シグナルXが若齢マウスにおいて腱細胞に備わる生理的再生能力を制御していることを証明した。 次に、Scx-CreERT2/Rosa26-tdTomato若齢マウスへのタモキシフェン投与後に腱損傷モデルを作製した。それらに、シグナルXの選択的阻害剤を投与した結果、tdTomato陽性腱細胞の腱再生部への遊走が阻害されることを同定した。一方で、コントロールマウスの再生腱においても、非Scxリネージ細胞が大多数であることも明らかとなった。 最後に、高齢マウスの腱損傷モデルにおいて、シグナルX活性化を誘導することで生理的腱再生が可能となると仮説を立てた。シグナルXに対する抑制遺伝子AのコンディショナルノックアウトマウスGene Afloxを入手し、腱特異的シグナルX活性化マウス(Scx-CreERT2/Gene A flox/flox)を作製した。4ヶ月齢のマウスにタモキシフェンを投与後、腱損傷モデルを作製し、腱再生能を評価したところ、コントロールマウスと比較し、腱再生能の改善を認めた。
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Research Products
(3 results)