2020 Fiscal Year Annual Research Report
Functional analysis of SHARPIN and PRMT5 in clear cell sarcoma
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18K16639
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Research Institution | Osaka International Cancer Institute |
Principal Investigator |
田宮 大也 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, リハビリテーション科 部長 (70811686)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 悪性軟部腫瘍 / フェロトーシス / SHARPIN |
Outline of Annual Research Achievements |
淡明細胞肉腫におけるSHARPIN-PRMT5の機能解析を行う目的で本研究を始めたが、原因遺伝子であるEWS-ATF1の結合タンパク質やSHARPINおよびPRMT5によるMITFへの影響を確認できなかった。 そこでMITFの下流に存在する遺伝子であるPGC1aに注目し研究を進めた。各肉腫細胞株のPGC1a遺伝子発現を解析し、他の肉腫細胞株と比較して淡明細胞肉腫細胞株において同遺伝子の著明な発現亢進が見られた。PGC1aはミトコンドリアの品質管理に関与し、活性酸素の解毒作用に影響を与えることで抗がん剤治療抵抗性に関与している可能性がある。淡明細胞肉腫は抗がん剤治療に強い抵抗性を示すことが分かっており、今後PGC1aの発現調整を誘導するような薬剤が発見できれば抗がん剤の効果を高められる可能性が示唆される。 一方で、鉄依存性細胞死であるフェロトーシスが間葉系腫瘍に抗腫瘍効果が強いという報告があり、各肉腫細胞株での実験を行ったところ、淡明細胞肉腫では抵抗性であったが、滑膜肉腫やユーイング肉腫などで感受性が非常に高かった。また滑膜肉腫細胞株においてSHARPINのノックダウンを行ったところフェロトーシス感受性が低下したど同時にNF-kBおよびPRMT5活性が低下しPGC1aの発現が上昇した。またTCGA datasetにおける悪性軟部腫瘍265例の解析にてSHARPINの高発現が予後不良と関連することが分かった。このことから悪性軟部腫瘍のうち滑膜肉腫やユーイング肉腫においてフェロトーシス感受性が高く、予後不良に関連するSHARPINが高発現しているpopulationでフェロトーシスの高感受性を期待できると結果となった。
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Research Products
(9 results)