2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research for Development of Novel Bone Regeneration Drugs Focusing on Lansoprazole Activating RUNX2
Project/Area Number |
18K16656
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
岡部 由香 (塚越由香) 北里大学, 理学部, 助教 (20468383)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ランソプラゾール / 骨形成促進 / 人工骨 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
水溶性ランソプラゾールの骨形成促進効果を解析するため、研究を進めた。アテロコラーゲンを主成分とした担体に骨髄細胞を播種し、ランソプラゾールを添加後、マウス頭蓋骨欠損モデルへの埋植実験を行った。 C57BL/6マウスより骨髄細胞を採取し、7日間培養後、コラーゲンを主成分とした担体に播種した。水溶性ランソプラゾールを添加し、一晩培養後、C57BL/6マウスを用いて頭蓋骨欠損を作製し、欠損部位に埋植した。移植後8週目にX線撮影を行い骨形成を評価したところ、水溶性ランソプラゾール添加群において欠損部位に骨形成は確認されなかった。この時に使用した担体は40kPaの圧縮加重でも崩壊しない強度を保持する担体で、さらに欠損部位(直径2mm)より大きなもの(直径5mm)を使用した。そのため、欠損部に製剤が接着できておらず、骨形成が阻害されたと考えられた。担体の生体への吸収も低下していた。そこで、担体を強度の強いものからスポンジ状の欠損部位に接着が可能なものに変更し、同様の実験を行ったところ、埋植4週目にスポンジは生分解性により完全に分解されており、X線撮影の結果水溶性ランソプラゾール非添加群では新たな骨形成は見られなかったのに比べ、水溶性ランソプラゾール添加群では骨形成が確認された。そこでマイクロCTを用いて骨量を測たところ、水溶性ランソプラゾール添加群では、非添加群と比べ約2倍骨量が増加した。 これらの結果より、水溶性ランソプラゾールは骨形成を促す作用があることが、動物実験においても確認された。
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Research Products
(1 results)