2019 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of brain activity in patients of knee injury
Project/Area Number |
18K16661
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
門脇 俊 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 助教 (90752163)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動認知 / proprioception |
Outline of Annual Research Achievements |
膝靭帯損傷を受傷した患者における膝関節他動運動時の脳活動は、体性感覚野の活動が減少しており、その一方で運動野、運動前野、体性感覚連合野の活動が増加していた。このことは膝靭帯損傷によって靭帯内に存在する機械受容器により感知された関節固有感覚の体性感覚野への求心性の伝達が減少したことを意味している。これを代償するために他領域の脳活動が増加したと推察する。また、情動面ではpain matrixを構成する前帯状皮質、前頭前皮質、下頭頂葉の活動が増加していた。膝関節の不安定性の結果生じた運動時の不安が慢性疼痛患者と同様な機序で認識されていると考えられる。 靭帯再建術後2年が経過した患者の膝関節他動運動時の脳活動は、体性感覚野の活動が健常対象に近い活動を示すものもいれば、損傷時と同様に活動が低下したままの患者もいた。靭帯の安定性や筋力等の機能面は十分に回復が得られていたものの、propriocentionの回復については個人差が生じており、この理由は明らかとはならなかった。情動面についても前帯状皮質、前頭前皮質、下頭頂葉といった膝不安定性に起因した脳活動は、靭帯再建術によって膝関節の安定性が得られても残存している患者がいた。客観的な機能面の回復は十分であるにもかかわらず、心理的な不安が拭い去れていないことになる。靭帯再建後の情動面の変化の個人差についても理由は不明であった。膝固有感覚、情動面いずれについても、その回復に影響を与える因子についてさらなる検討が必要でsる。
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