2018 Fiscal Year Research-status Report
再生医療の基盤となる自然治癒しない動物腱変性モデル作製技術の確立
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18K16676
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
三木 慎也 帝京大学, 医学部, 助手 (70647982)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腱症 / 再生医療 / 間葉系幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
腱変性の発生には腱内部の温度上昇が深く関与しているとされている。しかし、加熱時間をどのくらいにすると腱変性が生じるかは知られていない。本研究では、加熱時間を変えて腱変性の有無を調査することにより、腱変性モデル作製における至適加熱時間を明らかにすることとした。腱の加熱に際し、我々は独自の腱加熱装置を設計した。これは、注射器型の本体と加熱装置で構成される。本体の先端にある10mmの針を、超音波ガイド下に腱内部へ刺入する。本体と加熱装置を連結して針に電流を流し、針の先端2mmのみを加熱する。ウサギにおけるアキレス腱の厚みは4mm程度であるため、確実に腱のみを加熱することが可能となる。今年度は、加熱装置の作製を行い、その概要は完成した。しかし動物アキレス腱変性の作製に必要な加熱時間の検討はまだ行えていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
腱加熱装置の作製に際して、設計段階から予定を変更した箇所が複数あったため。
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Strategy for Future Research Activity |
腱加熱装置を完成させ、動物モデルにおいて変性作製に必要な腱加熱時間等の基礎的条件を明らかにする。腱加熱時間の確定は本実験を行う根幹である。平成31年度以降は、腱加熱によって作製した動物モデルのアキレス腱変性と、従来からのコラゲナーゼ注射によるアキレス腱変性との違いを組織学的に評価する。さらに従来の手技では確立できなかった安定的な動物腱変性モデルが、腱加熱による手技によって作製できたか否かを検討する。これらの検討により、現時点では未だ確立していない、動物腱変性モデル確立の礎としたい。
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Causes of Carryover |
腱加熱装置の完成が遅れているため、前年度は支払いが生じなかった。今年度、腱加熱装置の費用を合わせて計上する予定である。
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