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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Elucidation of the mechanism of cancer microenvironment regulation by renal cell carcinoma-specific exosomes focusing on neutrophils

Research Project

Project/Area Number 18K16694
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

中田 渡  大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (30648019)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords腎細胞癌 / エクソソーム / プロテオミクス
Outline of Annual Research Achievements

腎細胞癌由来のエクソソームタンパクがT細胞の制御に関与しているという仮説を立てた。まず腎癌特異的なエクソソームタンパクを同定すべく、腎細胞癌組織および正常腎組織から回収したエクソソームについてLC-MS/MSによる比較プロテオミクスを行った。その結果、腎細胞癌由来エクソソームで有意に高発現する106個のタンパクを同定した。それらの中にはT細胞の増殖抑制に関与するタンパクであるPAG1、LAIR1が含まれ、さらにこれらは腎細胞癌由来エクソソーム特異的に検出されていた。
続いて、腎細胞癌由来エクソソームにおけるPAG1、LAIR1の発現を確認するために4種の腎癌細胞株(786-O, Caki-1, Caki-2, ACHN)由来のエクソソーム中のPAG1、LAIR1の発現をウエスタンブロットで評価したところ、4種の細胞株全てのエクソソームでPAG1、LAIR1の発現が確認され、発現量は両タンパクともにCaki-2、ACHN、Caki-1、786-Oの順に多かった。上記4種の細胞株から回収したエクソソームを、それぞれ末梢血単核細胞から抽出したCD4陽性T細胞に添加したところ、Caki-2由来のエクソソームを添加した培養液中のCD4陽性T細胞の増殖が有意に抑制されることを確認した。Caki-2以外の細胞株由来のエクソソーム中のPAG1、LAIR1の発現量と、CD4陽性T細胞の増殖抑制の効果の程度は相関していた。なお、蛍光色素PKH26を用いた検討により腎癌細胞株由来のエクソソームがCD4+T細胞に取り込まれていることを確認した。
以上により腎細胞癌由来のエクソソーム中のPAG1、LAIR1がCD4陽性T細胞の増殖抑制に関与している可能性が示唆された。今後はCaki-2のPAG1, LAIR1 のノックアウトがCD4陽性T細胞の増殖抑制効果をキャンセルすることの確認を行う予定である。

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Published: 2021-12-27  

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