2019 Fiscal Year Annual Research Report
Novel treatment of refractory prostate cancer by targeting androgen receptor signaling and epithelial mesenchymal transition associated factors
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18K16709
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
楊井 祥典 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40813522)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 前立腺癌 / 精嚢浸潤 / 被膜外浸潤 / CD8 / アンドロゲン受容体 / ZEB1 |
Outline of Annual Research Achievements |
被膜外浸潤や精嚢浸潤を伴う局所進行性前立腺癌は、治療抵抗性を獲得して去勢抵抗性前立腺癌へと進展することが多い。前立腺全摘標本1240例において術後再発との関連を検討した。精嚢浸潤陽性の64例のうち被膜外浸潤陰性の16例は、被膜外浸潤陽性と比較して術後再発は有意に少なく予後良好であった。また術後再発した症例においては精嚢浸潤部のCD8陽性T細胞数は有意に少なく、Index tumor部と比較して精嚢浸潤部のCD8陽性T 細胞数が1.5倍以上の症例は有意に術後再発が少なかった。 原因遺伝子として、前立腺癌特有のアンドロゲン受容体(AR)と相互依存的な転写因子群、間葉系マーカーとのシグナル制御機構に着目した。初期前立腺癌モデル細胞株LNCaP, 転移性CRPCモデル細胞株DU145を用いて、ZEB1過剰発現によるDOC/CBZ感受性を細胞増殖アッセイにより評価した。LNCaPにおいてZEB1過剰発現によりZEB1はDOC耐性に関与している可能性が示された。DU145において有意差は見られなかった。ZEB1の抗癌剤耐性にARが関与している可能性が示唆された。各種細胞株のARと相互依存的な転写因子群の発現量およびEMT関連マーカー(fibronectin, vimentin, N-cadherin, E-cadherin)に変化があるか、Real-time PCRで解析したところ、LNCaPにおいて、ZEB1を過剰発現するとAR の抑制が見られた。さらにWestern blot法を用いてタンパクレベルでの変化も評価した。LNCaPにおいて抗アンドロゲン薬のエンザルタミドを投与し他ところ、ZEB1の発現低下を認めた。またDU145においてZEB1をノックダウンしたところ、ARの再発現を認めた。
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