2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of kidney cancer biomarker for therapeutic efficacy by using imaging and liquid biopsy
Project/Area Number |
18K16719
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
細越 正吾 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (00815798)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖鎖解析 / 腎癌 / バイオマーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
局所進行性もしくは転移性腎癌は予後不良の疾患であるが、腎癌は悪性度や治療後の再発あるいは治療効果を正確に反映する画像評価法、バイオマーカーが存在しないため、その開発が急務である。我々はこれまで、腎癌の糖鎖や糖転移酵素を調査し、診断、悪性度評価に有用な疾患特異的な糖鎖性分子を同定してきた。さらに分子標的薬治療後の病理組織学的評価と相関を示す新規画像評価法も開発した。しかし、これら2つを組み合わせた研究はなく、本研究では、画像評価法と網羅的解血清糖鎖析、Cell free DNA (cfDNA)やCirculating tumor Cell (CTC) を用い、治療効果や治療抵抗性を反映する糖鎖や遺伝子を定量検出するLiquid biopsy法の確立を目的とした。研究期間内に、臨床サンプルの収集を100例以上行い、その中から候補分子(糖鎖・遺伝子・蛋白)の絞り込みを行っている。横断的に約120例の解析と手術前後の検体100例を用いて、バイオマーカーの検索を行った。網羅的解血清糖鎖析で30個程度の糖鎖を検出可能であった。複数の糖鎖を用いた腎癌診断N型糖鎖スコア(diagnostic N-glycan score: dNGS)を作成すると、腎癌を高精度に判別することが可能であった。また、cfDNAに関しては、腎癌特異的とされるG250遺伝子の解析を行ったが、全く同定できないことがわかった。腎癌原因遺伝子といて有名なVHLも他の報告で検出困難であることが知られているため、他の遺伝子への絞り込みが必要である。CTCに関しては測定法の感度が低く、対象患者の絞り込みや測定法の改善が必須であり、継続して検討中である。
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Research Products
(3 results)