2019 Fiscal Year Research-status Report
Molecular mechanism of bladder cancer invasion and metastasis focusing on invadopodia, exosome, and hyaluronidase
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18K16720
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
得居 範子 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (00792342)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | エキソソーム / 尿路上皮癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
補助金交付期間を通じて以下の①~④の研究を計画した。①尿路上皮癌細胞株からエキソソームを分離し蛍光標識する。②癌細胞が浸潤・転移するためには、浸潤突起と呼ばれる膜突起の形成が必須である。高転移性で浸潤突起形成能を有する尿路上皮癌細胞株YTS-1を用い、この浸潤突起形成に必須のタンパク質であるコータクチン(Cortactin)の発現を、shRNAにより抑制したコータクチン低発現株(Cortactin KD YTS-1)を樹立する。③親株であるYTS-1からエキソソームを調製し、マウスに前投与後、コータクチン低発現株を移植し、エキソソームが浸潤・転移に果たす役割について検討する。④臨床検体におけるエキソソームの検出、TMEM2の発現と予後の関係についての検証を行う。このうち、平成30年度までに①、②の実験を完了した。その結果、エキソソーム調製法と蛍光標識法を確立できた。また、樹立されたCortactin KD YTS-1は、親株に比べてエキソソーム分泌量が著しく低いことがわかった。令和元年度は③の実験を実施した。進捗状況は以下の通りである。 [実験]1.YTS-1から、超遠心によりエキソソームを調製した。2.エキソソームを6週令のBalb/cヌードマウスに尾静脈経由で注入した(10 ug protein / mouse)。3.エキソソームによる前処理の1週間後、Cortactin KD YTS-1を同マウスに尾静脈経由で注入した(2 x 10~6 cells / mouse)。4.癌細胞注入の3週間後に、肺を摘出し、切片を作製して肺転移を評価した。 [結果]以前の研究より、Cortactin KD YTS-1は動物モデルにおける肺転移能が極めて低いことが明らかにされていた(Tokui, N. et al. Molecular Medicine Reports 9:1142, 2014)。エキソソームの前処理により前転移ニッチが整えられてCortactin KD YTS-1の肺転移が上昇することが期待されたが、本研究では肺転移の上昇は見られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
補助金交付期間を通じて掲げた本研究計画①~④のうち、初年度で①、②の実験を完遂した。さらに、2年目で③の実験を実施し、結果を得た。ここまでの結果を踏まえて、最終年度で④臨床検体におけるエキソソームの検出、TMEM2の発現と予後の関係についての検証を行う。このことから、本研究計画は、現在のところおおむね順調に進捗していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画①~④のうち、①~③の実験を実施した。YTS-1は高転移性であるが、この細胞から調製されたエキソソームの前転移ニッチ形成能力が極めて低いという結果が得られた。この結果を踏まえて、未着手の④の実験を臨床検体を用いて実施し、エキソソームの転移における役割、さらには、エキソソームに存在するTMEM2の転移における役割について調べたい。
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Research Products
(1 results)