2018 Fiscal Year Research-status Report
膀胱がん再発予防を目的としたソノポレーション法による新規抗がん剤投与法の開発
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18K16721
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 琢磨 東北大学, 大学病院, 助教 (80804856)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 膀胱がん / ソノポレーション法 / 抗がん剤 / 薬物治療 / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋層非浸潤性膀胱がんは高率に膀胱内再発を来すことが問題となっている。再発予防を企図した抗がん剤の膀注療法は十分な再発予防効果を呈するとは言い難い状況であり、また新規の治療法の開発はほとんど行われていないのが現状である。本研究は抗がん剤の膀注療法の抗腫瘍効果を向上させる手法の開発を目的とし、①小動物用高周波超音波診断装置およびin vivo imaging systemを用いて腫瘍細胞量を半定量的に評価できる膀胱がんモデルの作製、および②そのモデルに対する微小気泡+超音波照射+抗がん剤の投与(ソノポレーション法)の抗腫瘍効果の解析を行う。当該年度はまずルシフェラーゼを安定的かつ恒常的に発現する膀胱がん細胞株(MBT-2/Luc)の作製を行った。引き続き細胞実験を施行し、使用予定である膀胱がんの細胞株(MBT-2)に対する①抗がん剤単独、②超音波単独、③超音波と抗がん剤併用時の抗腫瘍効果の評価を行い、抗がん剤の濃度や照射条件の最適化を検討中である。動物実験については実験計画書を準備しており、使用予定の細胞株の準備および動物実験計画の審査完了後に速やかに実験を開始する予定となっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では動物実験まで進む予定であったが、動物実験に使用する予定であるルシフェラーゼ遺伝子を安定的かつ恒常的に発現する膀胱がん細胞株(MBT-2/Luc)の作製に想定以上に時間を費やしたため動物実験の開始が遅れている状況である。細胞実験については特に遅延なく進捗しており、今後、研究に最適な抗がん剤濃度および超音波照射条件が決定できるものと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定に沿った実験計画を進める予定である。具体的には動物実験①抗がん剤による抗腫瘍効果が評価可能な膀胱がんモデルの作製②微小気泡存在下の超音波照射による蛍光分子の膀胱壁および膀胱がんへ導入実験③微小気泡存在下の超音波照射が膀胱がんに対する抗がん剤膀注療法の抗腫瘍効果に与える影響を解析する予定となっている。
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Causes of Carryover |
当該年度に動物実験を行い、動物の購入及び飼育に関連する費用がかかる予定であったが 動物実験で使用する細胞株の樹立及び細胞実験を中心に実験を行ったため予定の使用額に満たない結果となった。
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