2019 Fiscal Year Research-status Report
Detection of circulating testicular tumor cells.
Project/Area Number |
18K16748
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
本田 真理子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (10439797)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胚細胞腫瘍 / 精巣 / 血中循環腫瘍細胞 / マーカー |
Outline of Annual Research Achievements |
精巣腫瘍は極めて進行が速い代わりに化学療法に対する反応が比較的良好であるという特徴を有する。しかし、精巣摘除術後の再発・転移の確認は、現在血中腫瘍マーカーやCTなどの画像検査で行っており、血中腫瘍マーカーであるLDH,AFP、hCGが上昇しない場合もあること、画像検査でも微小な病変は指摘が難しいなどの問題点がある。 また、抗がん剤治療の場合、1コースあたり1か月前後の入院を要するため、好発する小児や30代の患者さんにとって、副作用による身体的負担のみならず、仕事や学業を長期に中断されるなど社会的・心理的負担も大きい。 再発・転移を早期に検出すること、精巣摘除後の追加化学療法が必要な症例かどうかを判断するため、鋭敏で低侵襲な精巣腫瘍のマーカーが必要とされている。 本研究では胚細胞腫瘍が多くを占める、精巣腫瘍患者の血中循環腫瘍細胞 Circulating Tumor Cells (以下CTC)の検出法を検討し、その臨床的意義を明らかにする。非上皮系細胞を含む血中循環精巣腫瘍細胞を採取するために、細胞の大きさで抽出する方法と、血液細胞マーカーの抗体で不要細胞を除去する方法を用い、いずれの場合も採取した細胞を、胚細胞腫瘍特異的なマーカーで細胞免疫蛍光染色し、腫瘍細胞としてカウントする。その結果を臨床経過のデーターと合わせ、血中循環腫瘍細胞の有無が、予後予測や再発・治療効果の指標として有用かどうかを検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スクリーンセルという血液をフィルターに通す方法で、精巣腫瘍患者さんの末梢血3mlから腫瘍細胞を採取し、血中循環腫瘍細胞数をカウントした。ここまでの結果を論文化し発表する。 課題として、ノイズが多くカウントが困難であることが判明した。 今後は症例を追加集積して腫瘍細胞中のRNAを抽出し、胚細胞特異的なマーカーの有無を調べて血中循環腫瘍細胞の有無を判定する、ADNA testというキットでの測定を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
課題として、ノイズが多くカウントが困難であることが判明した。 今後は症例を追加集積して腫瘍細胞中のRNAを抽出し、胚細胞特異的なマーカーの有無を調べて血中循環腫瘍細胞の有無を判定する、ADNA testというキットでの測定を行う。
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Causes of Carryover |
ノイズが多く、細胞数の測定に時間をかけるべく、一旦症例集積を中止したため、抽出キットや試薬の使用が不要となり、支出が減ったことにより当該助成金が生じました。
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