2022 Fiscal Year Annual Research Report
Detection of circulating testicular tumor cells.
Project/Area Number |
18K16748
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
本田 真理子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10439797)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 血中循環腫瘍細胞 / 精巣胚細胞腫瘍 / フィルター |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では胚細胞腫瘍が多くを占める、精巣腫瘍患者の血中循環腫瘍細胞 Circulating Tumor Cells (以下CTC)の検出法を検討し、その臨床的意義を明らかにすることを目的として、非上皮系細胞を含む血中循環精巣腫瘍細胞を採取するために、溶血した血液をフィルターにかけ細胞の大きさの差を利用して単核球と腫瘍細胞を抽出する方法(フィルター法)と、血液細胞マーカーの抗体で白血球を除去して腫瘍細胞を取り出す方法(ネガティブセレクション法)を用い、いずれの場合も採取した細胞を、胚細胞腫瘍特異的なマーカーで細胞免疫 蛍光染色し、腫瘍細胞としてカウントするプロトコルを正常血液と精巣腫瘍細胞株を用いて作成した。次に臨床経過のデーターと合わせ、精巣腫瘍摘除前の血中循環腫瘍細胞の有無が、予後予測や再発・治療効果の指標として有用かどうかを検討することにした。自動蛍光顕微鏡撮影装置を用いて収集した画像を自動解析しCTC数をカウントたところ、ピントのずれやノイズを除去することが困難かつ、染色が強すぎて偽陽性となる画像も多く腫瘍細胞数を正確にカウントすることが困難であることがわかり、さらにはネガティブセレクション法では半数以上の症例で細胞が全くおらず採取方法として適切ではないと判断した。最終年度にはフィルター法で得られた画像を一つ一つ確認し 細胞が10nm以上でCK,SALL4,Oct3/4が陽性であるものを腫瘍細胞として数えた。9例の精巣胚細胞腫瘍患者に対し、精巣摘除前の末梢血を採取、CTCをカウントした。その結果、0~24個の血中循環腫瘍細胞数が得られたが摘出後の再発やステージとは明らかな関連性を示唆する結果は得られなかった。
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