2018 Fiscal Year Research-status Report
The analysis of GFAP/S100b-positive cells in mouse decidua during placentation
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18K16761
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鏡 京介 金沢大学, 附属病院, 医員 (80748616)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マウス脱落膜 / GFAP / S100β / 組織透明化 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の計画通り、マウス脱落膜に出現するGFAP/S100β陽性細胞の空間分布と周辺細胞との連携を3次元空間での解析から明らかにし、細胞種の同定と機能の推察を行った。 (1)妊娠子宮内GFAP/S100β陽性細胞の蛍光可視化について GFAP/S100β陽性細胞はAstrocyteに特徴的なGFAPやS100βを発現するため、GLAST-CreERT2(GLASTはAstrocyteのマーカー)とレポーターマウスを利用し目的の細胞の蛍光可視化を検討した。結果、4-Hydroxytamoxifenの投与によりGLAST陽性細胞の蛍光可視化が予定通り可能となった。 (2)組織透明化画像解析による時間的・空間的分布の解析について 胎盤脱落膜の透明化及び3次元画像解析の条件検討を行い、E9.5 からE14.5 までの胎盤形成期における、蛍光標識されたGFAP/S100β陽性細胞の分布を時間経過ごとに解析し、共焦点顕微鏡及び光シート顕微鏡でイメージングを行った。さらに撮影後のサンプルから、蛍光標識された細胞が局在する任意の断面を選択的に切り出し、この細胞と連絡する周辺の細胞を免疫染色し、対象の細胞種の同定する実験については現在進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までのところ計画通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、GFAP/S100β陽性細胞の機能と生理的役割についての解析を予定している。 (1) GFAP/S100β陽性細胞の遺伝子プロファイリングの検討 マウス胎盤から細胞表面マーカーを用いてGFAP/S100β陽性細胞をsortingし、遺伝子発現プロファイリングを検討して細胞起源を推定するとともにその機能に関する情報を得る計画である。 (2)GFAP/S100β陽性細胞のコンディショナルノックアウトモデルの検討 GFAP/S100β陽性細胞の選択的細胞死誘導モデル作成については現在計画中である。これにより、子宮内発育不全などの実際の臨床病態に近い考察が可能になると考える。
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Causes of Carryover |
国内旅費(情報収集目的)に計上した金額を使用しなかった点と、免疫染色関連試薬費が予定よりも下回ったため次年度使用額が生じた。次年度も引き続き、免疫染色関連試薬のうち抗体購入が必要と考えるため、2019年度に当初計上した費用に合わせた費用が必要である。
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