2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation about LAMP-2 which could be a noble therapeutic target against choriocarcinoma
Project/Area Number |
18K16764
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西野 公博 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80801448)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 絨毛癌 / 化学療法抵抗性 / 遠隔転移 / 細胞接着 / LAMP-2 |
Outline of Annual Research Achievements |
絨毛癌の接着、浸潤、転移機序における細胞膜LAMP-2の果たす役割の解明 1.in vitro 実験 細胞膜に発現しているLAMP-2の果たす役割を解明するため、絨毛癌細胞株Jarを用いた過剰発現モデル実験を行った。LAMP-2過剰発現細胞株をウイルスベクターを用いて作成した。LAMP-2コントロール細胞株とLAMP-2過剰発現細胞株を使用し、比較実験を行ったところ、LAMP-2を過剰発現させても細胞増殖能は変化しなかったが、絨毛癌細胞の、コラーゲン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックスへの接着が増加することが確認された。また、細胞遊走能は変化しなかったが、細胞浸潤能が増加した。これらの結果は、絨毛癌細胞膜に発現しているLAMP-2が絨毛癌細胞の細胞外マトリックスへの接着に重要な役割を果たしていることを示すものと考えられた。しかしながら、上記細胞外マトリックスに、同様に、細胞外マトリックスの構成成分であるgalectin-1、及び、galectin-3をそれぞれ添加したが、ノックアウト細胞株を用いたときと同じような顕著な結果は得られなかった。 2.in vivo 実験 LAMP-2コントロール細胞株と上記の方法により得られたLAMP-2過剰発現細胞株を使用し、マウスへの細胞接種実験を行った。LAMP-2過剰発現細胞株はLAMP-2コントロール株と比較して、細胞接種から一定の大きさの腫瘍が皮下に形成されるまでの日数として定義される腫瘍形成率が増加した。この結果は、上記1と同様に、絨毛癌細胞膜に発現しているLAMP-2が絨毛癌細胞の細胞外マトリックス接着に重要な役割を果たしていることを示すものと考えられた。 以上の結果とこれまでの結果を合わせて、別記にあるように論文発表した。
|