2018 Fiscal Year Research-status Report
卵巣顆粒膜細胞の黄体化に伴うVegf遺伝子発現の転写調節機構の解明
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18K16772
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
品川 征大 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50814472)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | VEGF / C/EBPb / 転写 |
Outline of Annual Research Achievements |
ラット顆粒膜細胞の黄体化過程において、Vegf遺伝子発現は増加することが示されている。その転写因子を探るため、JASPAR databaseを用いてVegf遺伝子プロモーター領域の転写因子結合配列を検討し、HIF1a、C/EBPbの結合配列を確認した。そこでHIF1a、C/EBPbタンパク発現変化をウエスタンブロットを用いて検討した。ラット顆粒膜細胞においてはHIF1a、C/EBPbともに発現しており、さらに黄体化過程においてタンパク発現は増加することが明らかとなった。そこでVegf遺伝子プロモーター領域への転写因子HIF1a、C/EBPbの結合をChIP assayを用いて評価した。HIF1aについては転写因子への結合変化を認めなかったが、C/EBPbは黄体化過程で増加していることがわかった。そこでVegf遺伝子プロモーター領域に存在するC/EBPb結合配列の転写活性をLuciferase assayを用いて評価した。ラットVegf遺伝子プロモーター領域を組み込んだLuciferase コンストラクトを作成しヒト顆粒膜細胞種細胞株であるKGN細胞に導入してLuciferase assayを行った。この結果C/EBPb結合配列は転写活性を有していることが判明した。さらに、C/EBPbのノックダウンを行ったところ、Vegf遺伝子発現は抑制され、Luciferase活性も抑制されることが判明した。 このC/EBPb結合領域のヒストン修飾をChIP assayを用いて、クロマチン構造変化をFAIRE-qPCRを用いて評価し、やはり転写調節に関わる部位であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
結果が出ており、順調に進行し、当初の計画よりも進展している。 現段階までのデータで論文を作成し、acceptされた。
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Strategy for Future Research Activity |
Vegf遺伝子プロモーター領域のメチル化の変化をBisulfite sequenceを用いて評価し、メチル化が変化しているかどうかを検討する。また、Vegf遺伝子のエンハンサー領域に着目し、転写を調節するC/EBPb結合配列やその他の転写因子結合配列の有無を評価する予定である。
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Causes of Carryover |
当初予定していたより順調に研究計画が進んだため、試薬や実験動物の費用が必要とならなかった。 今後当初予定していなかった、Bisulfite sequenceやエンハンサー領域の転写調節因子の検討において、研究費を使用する予定である。
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[Presentation] C/EBPβ, but not Hif1α, regulates Vegf gene expression in granulosa cells undergoing luteinization during ovulation after the LH surge in female rats2018
Author(s)
M.Shinagawa,I.Tamura,R.Maekawa,Y.Shirafuta,M.Okada,T.Taketani,H.Asada,H.Tamura,N.Sugino
Organizer
第70回日本産科婦人科学会学術講演会
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